広報への志望動機で押さえたい7つのポイント|シチュエーション別で例文を紹介
「広報志望だけど、志望動機はどのように書けばいいの?」
「広報を志望する際にアピールできる志望動機が知りたい」
「現状出来上がっている志望動機が正しいのかわからない」
このように、広報を志望している方には、志望動機に関わる疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、広報の業務内容や必要なスキルに加え、よりよい志望動機にするためのポイント、さらに状況別の志望動機例文を紹介します。
この記事を読むことで、志望動機の文章の組み立て方や、伝えるべき点を把握できます。例文も紹介するため、文章が全く出来上がっていない方も参考にできるでしょう。
志望動機をうまく言語化できない方や上手に伝えられない方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
目次
広報が行う仕事内容
広報は社外広報と社内広報に分けられます。
社外広報は、企業の商品やサービス、さらに自社のイメージそのものを、世間に知ってもらうようにする仕事です。情報を伝える手段にはメディアを用いるため、ラジオやテレビCMなどへ出稿を行います。また、自社に最適なメディアを選ぶことも重要な役割です。
一方、社内広報は、企業理念やミッションなどの情報を社員に向けて発信します。さらに、社員同士の交流の機会を作るのも社内広報の役割の1つです。社員の愛社精神を育てたり、社内の雰囲気を良くしたりできるのが社内広報と言えるしょう。
広報に必要とされるスキル
上記で、広報の業務内容を説明しました。では、広報の業務を行う上で、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
以下では広報に必要とされるスキルを3つ紹介します。必要なスキルを理解し、志望動機に反映させられるようにしましょう。
高い正確性
社外広報、社内広報ともに、報道や情報提供に用いる資料を作成します。作成する際に、誤字脱字はもちろん、正しい表現を使用しなければいけないため、常に気を配り、精度を維持することが重要です。
よって、「絶対にミスしてはいけない」という高い意識を持ちながら、責任の重さを理解して、業務を遂行できる人が向いていると言えます。また、間違えてはいけないというプレッシャーに耐えられる精神面も求められるでしょう。
高いコミュニケーション能力
顧客や消費者、各メディアと関わる社外広報と、社内の各部署を関わる社内広報は、多くの人と関わる上で、コミュニケーション能力が求められます。正しい情報を伝えられる力が重要です。
さらに、交渉力や提案力も求められます。スキルを示せる営業経験等のエピソードがある場合は、志望動機内でアピールできるでしょう。
文書の作成能力
広報の業務には、各所へ提出、掲出する文書を作成する作業もあります。そのため、分かりやすく正しい文章を、効率よく書ける文章力が必須です。また社外広報の場合、商材を広く知ってもらうために、人の目に止まりやすい文章を書けるスキルも求められます。
さらに、どのような目的の文書であっても作成できる能力も重要でしょう。なぜなら、クライアントに提出する書類や報告書など、さまざまな種類の文書を作成する機会があるからです。
広報の志望動機で押さえたい7つのポイント
上記で広報の業務内容と、必要とされるスキルを紹介しました。
次に、実際に志望動機を作成する上で押さえたいポイントを7つ説明します。よりよい志望動機にするために、できるだけ多くのポイントを志望動機内に反映させましょう。
- 希望する企業に共感した点を盛り込む
- 業務経験があればアピール材料にする
- 未経験の場合は前職で得た経験やスキルを盛り込む
- 保有スキルを業務へどう活用していくのかをアピールする
- 転職後にどのような広報PRを実現したいのかを明確にする
- 企業へ貢献したいことを伝える
- 広報に必要なスキルを確認する
1:希望する企業に共感した点を盛り込む
広報の志望動機では、広報の職に就きたいという意欲だけでなく、その企業に入社したい気持ちを伝えなければいけません。そのため、その企業でなければいけない理由を、企業に共感した点と共に伝えると、より解像度の高い志望動機にできるでしょう。
また企業の経営理念やビジョンに共感するということは、自分との相性が良い可能性があります。企業分析と自己分析を通して、自分との相性の良さをアピールできれば、上手く自分を売り込めるでしょう。
2:業務経験があればアピール材料にする
広報やPRの業務経験がある場合は、積極的に志望動機に盛り込みましょう。業務経験がある場合は、前職での成果やエピソードを定量的に明記することでが重要です。その結果、採用担当者は、志望者の入社後の活躍を想像しやすくなります。
また前職における業務を結果だけでなく、プロセスも含む形で書くと、ミッションのために取った行動が分かり、業務経験をよくアピールできるしょう。
3:未経験の場合は前職で得た経験やスキルを盛り込む
広報やPRの経験がない場合は、広報に活かせそうな経験やスキルをアピールしましょう。また、前職の仕事と広報の仕事の相違点をしっかりと理解し、その中でも経験を活かせる部分があることを伝えられると効果的です。
さらに、未経験の場合は「即戦力として活躍できるか」よりも、「入社させて育てていく価値があるか」を重視しています。そのため、これから学んでいきたいという意欲が伝えられると、より良いでしょう。
4:保有スキルを業務へどう活用していくのかをアピールする
保有スキルと広報の業務で活かせるスキルを照らし合わせ、共通しているスキルをアピール材料にしましょう。広報で活かせるスキルは、交渉や人間関係構築のためのコミュニケーション能力や、ライティング能力、情報収集能力などが挙げられます。
スキルを伝えるだけでは抽象的になってしまうため、スキルを伝える際には、実際にスキルを使った経験と共に伝えましょう。そうすることで、具体的な内容になり、採用担当者が任せたい仕事を想像しやすいです。
5:転職後にどのような広報PRを実現したいのかを明確にする
過去の経験をアピールするだけでなく、その企業で成し遂げたいビジョンを具体的にしておくことも重要です。実現したいビジョンを明確にすることで、入社意欲がより伝わるとともに、思い描いているビジョンを伝えられるという言語化能力もアピールできます。
どのような広報PRを行いたいかを表す際には、その広報PRを実現するために自分が貢献できる点を明示できるとより良いでしょう。
6:企業へ貢献したいことを伝える
自分がどのスキルを使ってどのように貢献したいのかを伝えましょう。なぜなら、企業は利益をもたらしてくれる人材を採用するからです。
先述の通り、広報で求められるスキルは、高い作業精度や高いコミュニケーション能力、文書作成能力、情報収集能力などがあります。上記で触れた成し遂げたいビジョンと合わせて伝えられると、より具体性のある志望動機になるでしょう。
7:広報に必要なスキルを確認する
広報に必要なスキルをアピールするには、広報の業務をリサーチし、必要なスキルを洗い出す必要があります。求められるスキルと自分が保有しているスキルを照らし合わせれば、明確な志望動機を作り上げられるでしょう。
また、保有スキルをアピールするフェーズで、業務についてリサーチしていることが伝われば、情報収集能力もアピールできます。
広報の志望動機を考えるときの注意点
上記で押さえるべきポイントを説明しました。
では、志望動機を考える上での注意点は、どのようなものがあるのでしょうか。以下では、志望動機内で避けるべき表現や、具体的に表現すべき点を紹介します。
Will・Can・Mustは混在させない
Will・Can・Mustは、「やりたいこと・できること・やるべきこと」を指します。この3つが混在してしまうと、結論が分かりにくい志望動機になってしまうため、論点を明確にすることを意識しましょう。
しかしWill・Can・Mustのどれかだけを強調しても、具体性と説得力に欠けてしまいます。3つの要素をバランスよく盛り込むには、時間軸に沿ってWill・Can・Mustを作成することが重要です。
Willでは、これから挑戦したいこと、すなわち自分のビジョンをアピールします。Canでは、今の自分ができることや保有スキルをアピールしましょう。前職での経験を交えられるとより効果的です。
Mustでは、やるべきことをアピールします。入社後に任せられるであろう業務や求められる可能性があるスキルを述べた上で、活かせる経験(Can)を明らかにしましょう。
経験分野やスキルは必ず具体的に記載する
広報PRの経験がある場合、具体的にどのような業務で、どのようなスキルが養われたのかを明記しましょう。なぜなら、広報PRは業務の幅が広く、「全般」と書いてしまうと、採用担当者に伝わりづらいからです。
「前職では、広報PRとして、プレスリリースの執筆や危機管理対応を担当していました。」のように、具体的な業務内容を示すことで、保有しているスキルを伝えられます。
関わったプロジェクトの立場・役割・成果を明確にする
プロジェクトに関わった経験がある場合、どのような立場と役割で、どのような成果を出せたのかが不明確だと、志望者のアピールポイントが伝わりづらいです。
「どのようなプロジェクトだったか」以上に、「プロジェクトにおける過程の中で、自分がなにを行ったか」が重要なポイントになります。
自己中心的と思われるような文章にしない
先述の通り、企業が人材を採用するのは、会社に利益をもたらしてもらうためです。決して、社員のやりたいことをやらせてあげるためではありません。
そのため、したいことや、やりたいことだけを並べている志望動機にならないよう注意しましょう。
シチュエーション別から見る広報の志望動機例文5選
これまで、志望動機を考える上で抑えるポイントや注意点を説明しました。
以下では、実際に志望動機例文を紹介します。志望者の状況別に例文を紹介するため、自分の現状に合った例文を参考にしてみてください。
1:未経験者で前職がWebマーケティング職であった場合の例文
5年間、IT業界でWebマーケティングをしておりました。前職では、自社SNSやホームページを利用した施策を提案し、運用を担当、2年間かけて自社インスタグラムアカウントのフォロワーを15万人、Twitterアカウントのフォロワーを5万人まで増やすことに成功しました。
また、ホームページにおけるコンテンツは、月合計6,000PVを達成し、自社やサービスの認知度向上に貢献しました。その結果、SNS活用やSEO対策を開始する前に比べて、自社サービスの売上は20%アップしました。
Webマーケティングは利用者に対して自社のサービスの価値を訴求し、効果を数値としてはっきり確認できます。
しかし、サービスに対する信頼が前提にあります。広報の職を通して、利用者だけでなく世間全体に向けて訴求することで、前提にあるべき信頼を作り上げたく、広報を志望します。また、私のビジョンと貴社の理念が一致したことも、貴社を志望する理由のひとつです。
Webマーケティングで培った分析力や情報収集能力、企画力を活かし、企業と商品のイメージ構築に貢献したいと考えます。
2:未経験者で前職が営業職であった場合の例文
4年間、人材業界で求人サイトの営業職として従事していました。初めは契約数を安定させることに苦労したこともありますが、顧客の意図をくみ取り、適切な提案をすることの重要さに気づき、顧客の潜在的な意図を引き出すために、顧客に関する情報収集を徹底的に行いました。
そして、顧客ごとに提案資料を作成することで、顧客のボトルネックの部分を明らかにできるようになり、その結果11か月連続で売り上げ目標を達成でき、100名の社員の中で年間MVPに選ばれました。
未経験ですが、営業職の経験で得たコミュニケーション能力や情報収集能力、資料作成能力を活かして、企業と商品の認知度向上に貢献したいと思います。
3:経験者で広報PR業務の得意分野を盛り込んだ場合の例文
6年間、飲食業の広報に携わり、社外・社内広報の双方を担当していました。私の強みはメディアや社員との関係を通じて培ったコミュニケーション能力と企画力です。
社外広報ではテレビメディアでの露出拡大に注力し、テレビを頻繁に見る高年層への認知度向上を行いました。朝と夕方の時間帯でのテレビメディアへの企画提案を実施し、5件の提案のうち3件を実行しました。その結果、高年層の来店率が15%アップしました。
特に得意な分野はメディアに対する企画提案ですが、社内報作成やプレスリリース執筆の経験もあるため、貴社で必要とされているスキルを活かせればと思います。
4:経験者で広報プランを盛り込んだ場合の例文
3年間、製造業界で広報を担当していました。ベンチャー企業のため、広報職は2人のみで、社内交流イベントの企画やプレスリリースなどの文書作成など、幅広い業務を行っていました。そのため、マルチタスクでも各業務の精度を落とさない正確さが強みです。
また、貴社の活動は大きな社会的意義と認知される価値があると感じました。報道としての露出が少ないことから、メディアアプローチを行うことでより認知度向上に繋がると考えています。貴社の活動の認知拡大のために、私の経験を活用できると思います。
5:ファッションブランドの広報担当を志望する場合の例文
3年間、人材管理部に所属し、採用アカウントの運用を主に担当していました。インスタグラムとTwitterでアカウント運用を行い、エントリー数の向上に貢献しました。
採用アカウントの存在を知ってもらえても、多くの人がエントリーしないことが課題でした。そこで、就活生の疑問をリアルタイムで解決するためにインスタグラムでのライブ配信を企画、実施しました。
その結果、アカウントを作成した2年後の採用活動では、採用アカウントで採用を行っていることを知ったという志望者が50人を突破しました。人事管理部の採用アカウント運用の経験を、貴社ブランドの認知拡大に活かしたいと考えています。
広報への転職に備えて志望動機を考えよう
これまで、広報の業務内容や、志望動機を考える上でのポイント、志望動機の具体例を紹介しました。
広報で求められるスキルに、コミュニケーション能力や文書の作成能力が含まれていることから、志望動機を分かりやすく論理的に伝えられているかも重要です。本記事で紹介したポイントや注意点を押さえて、志望動機を考えてみましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
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