広報職の全体的な平均年収は?決まる要因や向上させるポイントも解説
「広報職に就くことを考えているが、年収はどのくらいだろう」
「広報職に転職後、昇級できるのか不安だ」
「広報職では前職の経験は年収に考慮されるのだろうか」
このように、広報職に興味があっても年収や昇級フローのことなどで不安を感じ、広報職への転職が足踏み状態になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、年代や役職などパターン別の広報職の平均年収について解説しています。また、年収をアップさせるためのポイントも紹介しています。
この記事を読むことで、広報職の年収についての疑問が解消され、広報職への転職をより積極的に考えることができるようになるでしょう。
本記事を参考に、広報職への転職を前向きに考えてみてください。
広報の年収が決まる要因
年齢や経験、仕事の成果など年収の額を決める要因は職種や企業によってそれぞれです。
それでは、広報職の年収はどのようにして決まるのでしょうか。ここでは、広報職の年収が決まる要因について解説しています。
勤続年数・経験量・広報スキルに影響される
勤続年数に応じて昇給するという職種や企業は一般的であり、広報職も例外ではありません。
各転職サイトにおける広報職の求人では、基本給について「経験・能力を考慮して決定します」というような記載が多く見られます。このことから、その人の経験量や広報スキルが年収に大きく影響するということがわかります。
企業によっては賞与や手当がある
一般的な職種同様、広報職でも賞与や各種手当を設けている企業は多数あります。各転職サイトを見てみると、個人の成果や会社の業績を考慮した年1回~2回の賞与を設けている企業がほとんどです。
また、手当についても多くの企業で時間外手当や家族手当、交通費など基本的なものが保障されています。
事業内容によって違いが出る
一口に広報職といっても、その業務内容はさまざまです。大きくは、広報活動を企画したり戦略を立てたりするコンサルティングの業務と、広報で使用する素材の制作を行う業務とに分かれます。
特にコンサルティングの業務では、広報の内容に応じて専門性が必要であったり営業力やマーケティングの経験が求められたりします。そのため個人の能力や業績が顕著に現れることになり、人によって高収入になりやすくなります。
業務で使用する素材によっても違いが出る
動画や写真、イラストなど広報に使用する素材は企業によってさまざまです。
例えば某企業においては、折込チラシやテレビCMだけでなく動画共有サイトでの広報活動も盛んであり、さまざまな素材を使用しています。また、ある有名な広告代理店は、積極的にSNSを使用して広報活動を行なっています。
このように近年ではSNSを使用した広報活動も増えており、そのような素材を扱うとなると高収入が見込まれそうです。
転職の場合はスキルや経験が重視される
広報職においては、業務内容に応じて専門的な知識や経験が必要になります。例えば、外資系クライアントに対する広報である場合は英語等の語学力が必要です。また、SNSを使用した広報である場合はSNS運用の経験者が歓迎されます。
経験や能力が考慮されて給与が決まる、正社員・契約社員どちらの採用かも経験や能力次第で決定されるという企業もあります。
このように転職の際は、前職の経験やスキルを業務内容にどの程度活かすことができそうかという点が重要視されるのです。
広報職の全体的な平均年収
広報職の全体的な平均年収は、450万円程度です。
日本の給与所得者の平均給与は430万円程度とされています。よって、広報職の年収は一般的に見て日本の平均と同程度、もしくは事業の内容や企業によっては高い水準だと言えるでしょう。
パターン別から見る広報職の年収
広報職においては、年齢や役職の有無などそれぞれのパターンによって年収が異なります。
ここでは、年代・役職・最終学歴・新卒・転職という5つのパターン別に広報職の年収を見ていきます。
年代別の平均年収
広報職の平均年収は20代で300万円〜400万円程度、30代で450万円〜500万円程度、40代で500万円〜550万円程度、50代で550万円〜600万円程度となっています。
他の職種と同様に、広報職でも年齢が上がるにつれて役職がつく人も増えるため、年収が高くなっていく傾向にあると言えます。
役職別の平均年収
役職別に見てみると、課長クラスでは650万円程度、部長クラスでは700万円程度の年収が見込まれます。
30代・40代で役職に就いている人が多く、年収500万円以上になる人も多数存在しています。
最終学歴別の平均年収
学歴別に男性の賃金では、高校卒では340万円程度、高専・短大卒は340万円程度、大学卒は390万円程度、大学院卒で460万円程度になっています。
また、女性では高校卒は210万円程度、高専・短大卒が250万円程度、大学卒で280万円程度、大学院卒は400万円程度です。
このように、広報職を含む一般的な日本の企業では高校卒、高専・短大卒や専門学校、大学・大学院卒という学歴の順番に年収が高くなっていく傾向があります。
しかし、広報職は学歴不問である企業も多数存在し、学歴よりもその人の能力や経験などによって年収が決まる場合も多くあります。
新卒1年目の平均年収
広報職における新卒1年目の平均年収は250万円〜300万円程度です。
新規学卒者の賃金は、大学院卒1年目の年収が255万円程度、大学卒1年目の年収が225万円程度となっています。よって、広報職の新卒者の年収は平均程度か高い水準だと言えるようです。
転職で勤務した場合の平均年収
転職で広報職に就いた場合、平均年収は500万円程度かそれ以上になることが多いです。
転職者の場合、前職での経験や能力を買われての入社が多くなるため、基本給が高く設定されるのです。その結果、新卒で入社した同年代の社員よりも高い年収になり得ます。
広報職として年収を向上させるポイント
広報職は能力や結果が評価につながりやすい仕事であるため、自らの努力次第で年収をアップさせていくことが可能です。
それでは、具体的にはどのような努力をすれば良いのでしょうか。ここでは、広報職として年収を向上させるポイントを紹介します。
- 新しい業務にチャレンジする
- 実績をまとめる
- 効果測定を疎かにしない
- 昇進・昇級フローや規定を確認する
- マネジメントとしての役割を目指す
- 資格を取得する
新しい業務にチャレンジする
業務内容を広げることは、評価につながり年収アップになり得ます。
新しい業務にチャレンジすることで、これまでの業務の効率も上げなければならないという場合もあるでしょう。これまでの業務の無駄を減らすなど工夫しながら、自分のできることを積極的に増やしてみてください。
実績をまとめる
自らの業務や業績をまとめてみることで、課題が洗い出されたり成果が出た要因がわかったりするでしょう。業務や実績を可視化することで、スキルアップして年収向上につながり得るのです。
効果測定を疎かにしない
日本広報協会によると、広報における効果測定とは広報後の効果を調査して測定・分析することを指します。
大手企業である日産自動車株式会社のホームページでは、広報の仕事として広報戦略・企画策定の存在が明記されています。仕事の一つとして位置づけられるほど、効果測定は疎かにできないものなのです。
効果測定を行うことで、その広報を見た人がどのように思い反応したのかをより深く把握することができます。分析できたことを次の広報に生かしていくことで業績が上がり、年収アップにつながり得るのです。
昇進・昇級フローや規定を確認する
昇進や昇級のフローにおける規定は企業によってそれぞれです。
例えば、人事評価や上司などからの推薦や、面接・試験などが昇進や昇級のフローとして挙げられます。自社の規定に応じて、推薦をもらえるよう積極的に業務に取り組んだり、昇進試験の勉強に励んだりと自らの業務体制を整えましょう。
マネジメントとしての役割を目指す
役職に就くというのは、年収アップの確実な方法です。
昇任試験にチャレンジしたり、後輩の育成や業務スケジュール調整などマネジメントとしての役割を担えるよう普段から意識して動いたりしてみるといいでしょう。
資格を取得する
広報職においては、PRプランナーの資格が役立ちます。PRプランナーとは広報・PRの基本的な知識や実践的なスキルを認定する資格を指します。
企業によっては資格を持っていることで手当をもらえることもあります。自社の資格手当を確認してみましょう。
また、資格をとるために勉強してスキルアップした結果、業績が上がって年収アップにつながるということもあるでしょう。
広報職を目指すための方法
広報職は、自分のスキルや前職の経験を活かして高収入が狙える魅力的な仕事です。転職して自らの能力を発揮したいという人も多いのではないでしょうか。
それでは、どうすれば広報職に就けるのでしょうか。ここでは、広報職を目指すための方法を紹介します。
PR・広報についての知識を高める
広報職に就くのならば、PRや広報についての知識はいくら持っていても損はありません。得られた知識は、転職する際だけでなく実際に転職したあとにも役に立つでしょう。
知識を高めるために、イベントやセミナーなどに参加するという方法があります。実際に広報に関わっている人から話を聞いたり、スキルを学んだりできるのが魅力です。
求人サイトを利用する
特に広報職が未経験である人にとっては、求人サイトは強い味方になってくれます。求人のプロに、自分の経験を活かせる企業や条件に適した企業を紹介してもらうことができるでしょう。
広報職の年収を把握しておこう
いかがでしたでしょうか。この記事では、広報職の平均年収や年収アップのポイントを紹介してきました。年代や役職などパターン別での年収についても解説しています。
広報職に就いて活躍し、充実した生活を送る自分の姿をよりリアルにイメージするため、自分に当てはまるパターンの平均年収や年収アップの方法を把握しておきましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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