事務職に向いている人の9つの特徴とは?転職の際の留意点もあわせて紹介
「事務職に向いている人ってどんな性格?」
「事務職への転職って難しいの?」
「事務仕事に向いていない人の特徴は?」
事務職への転職を考えているけれど、自分が事務職に向いているかどうか自信が持てないという方もいるでしょう。
この記事では、事務職の種類と仕事内容、事務に向いている人の特徴について紹介しています。さらに事務職への転職を検討するにあたって注意するべきポイントや、事務仕事に向いていない人の特徴についても詳しくお伝えします。
この記事を読むことで、事務職にはどんな性格やスキルを持った人が求められているかを知ることができるでしょう。転職活動を始める前に、自分が事務職に向いている人の特徴に当てはまるかどうか確認してみましょう。
事務職の主な種類と仕事内容
事務職は、パソコン業務や書類整理などの一般的な事務作業以外にも、担当する事務職の種類によってその仕事内容は大きく変わってきます。ここでは代表的な事務職の種類と、それぞれの業務内容について詳しく見てみましょう。
営業事務について
営業事務とは、営業職をサポートするポジションです。仕事内容は見積書や請求書などの書類作成、商品の在庫管理や発送手配といったものが挙げられます。
また、営業担当者からの依頼で会議やプレゼンテーションの資料を作成することもあります。営業職は会社の外で仕事をしていることが多く、営業職がオフィスに不在の際は営業事務が代わりに顧客からの問い合わせやクレームに対応することもあるでしょう。
経理事務について
経理事務の仕事は会社のお金に関する業務が中心です。経理の仕事は大きく分類すると日次業務、月次業務、年次業務の3つに分かれます。
日次業務は入出金や伝票発行、受注・発注など、日別に管理するべき内容を処理します。月次業務では取引先からの入金確認や、取引先への支払いの管理、請求書の作成、給与計算、月次決算などを行います。
そして年次業務では会社にとって重要な年次決算をまとめたり、税金関係の処理などを行ったりするのも経理事務の仕事です。
会社のお金の流れに関わる業務であるため、簿記や会計などの知識が求められる場合もあるでしょう。
一般事務について
一般事務の仕事には、書類を分類して分かりやすく整理するファイリング、顧客情報や売上情報をパソコンに入力するデータ入力、見積書や仕事に必要な資料などを作る書類作成などがあります。
郵便物の仕分けや発送、会社で使用する消耗品の管理や発注も一般事務に任されることが多いでしょう。また、会社宛ての電話やメールの応対、来客対応も業務の1つです。
一般事務は専門的な知識や資格がなくてもできる業務内容が多いため、未経験からでも比較的始めやすい職種でしょう。
その他の種類について
ここでは、人事事務・労務事務、総務事務、学校事務、医療事務を例として業務内容を紹介します。
人事事務・労務事務は社員の入社や異動、退職に伴う社会保険などの手続きを行ったり、給与計算や支払いに関する業務に携わったりします。社員の勤怠管理や、慶弔見舞金の支払いなども仕事に含まれるでしょう。
総務事務は備品・消耗品の管理や設備管理など、会社を運営していくために必要となるものを管理する仕事です。社内や社外のイベントがある場合は、その運営を担当することもあります。
学校事務は小中学校や高校、大学などの事務所で仕事をする事務職です。生徒の入学手続き、奨学金に関する手続きなど、学校生活に関わるサポートをする業務が中心となります。
医療事務は病院やクリニックの事務を担当します。患者の受付や診療費用の計算、電話応対、カルテの整理などを行います。レセプト業務やカルテの作成、患者への対応など、他の事務職とは異なる経験とスキルが求められるでしょう。
事務職に向いている人の9つの特徴
ここからは、どんな人が事務職の仕事に向いているのか解説していきます。事務職の仕事に就くことを希望している方は、自分が事務職に向いているかどうか、適性をチェックしてみましょう。
1:スケジュール管理をしっかりできる人
事務職は日々やるべき業務に加えて、月間や年間で処理するべき業務もあります。そのため、仕事の段取りをしっかり組んでスケジュール管理しながら進められる人が向いているでしょう。
さらに、企業によっては一般事務でも営業事務や経理事務などを兼任する場合があり、複数の業務を同時にこなせる能力が求められます。
2:感情のコントロールが上手な人
事務職は他の社員から仕事を依頼されることが多く、頼まれた仕事を快く引き受けられる人は事務職に向いていると言えるでしょう。
機嫌の良し悪しが顔に出やすいと周囲の社員が仕事を頼みづらい雰囲気になってしまうため、事務職に就くのであれば上手く感情をコントロールする方法を身に付ける必要があります。
3:仕事に丁寧に取り組める人
書類作成やデータ入力など、ミスをすると他の部署に影響が出てしまう場合もあるため、事務職は間違いのないよう丁寧に仕事をこなすことが求められます。
また、書類整理など細かい作業を任せられることもあるため、普段から身の回りの整理整頓ができる人は事務仕事に向いていると言えるでしょう。
4:臨機応変に対応できる人
事務職は決められたルーティンワーク以外にも、突発的に発生する仕事へ臨機応変に対応しなければならない場面があります。
業務中にかかってくる電話や、アポなしの来客、急な仕事の依頼などに柔軟に対応できる能力があれば、優先順位を決めて処理できるでしょう。
また、マニュアル通りに動くだけではなく自分で考え、必要であれば周囲に相談するなどの柔軟さも求められます。
5:業務の処理を正確かつ早くこなせる人
データ入力や書類のファイリングは会社で必要な業務記録を正確に残すためのものであり、間違いがあると後々のトラブルにつながる可能性があります。書類やデータを正しく扱い、処理するのも事務職の役割です。
そして事務作業は締め切りが設定されているケースが多く、仕事を早くこなせる能力も必要です。ミスなくスピーディに業務を完了できる人は事務職に向いている人と言えるでしょう。
6:地道な作業に前向きに取り組める人
データ入力は細かい数字を地道にパソコンに打ち込んでいく作業であり、書類整理も処理するべき資料が多いと時間がかかる作業です。
こういった地道な業務に対してコツコツと前向きに取り組める性格の人は、事務作業も苦にならずに取り組めるでしょう。
7:仕事への責任感がある人
事務は他の社員から依頼された仕事をこなし、周囲のサポートに回ることが多いポジションです。仕事を途中で放り出してしまうと業務に支障が出てしまうため、任された仕事をきちんと完遂する責任感が求められます。
8:サポートする仕事が好きな人
事務職は他の社員が仕事をスムーズに行えるよう手助けしたり、備品や消耗品の発注をしたりと、地味に見える仕事も多いでしょう。
目立たなくても周囲の役に立てる事務職は、人をサポートする仕事が好きな人にぴったりの職種と言えます。
9:こまめな気遣いができる人
事務職は他の部署のメンバーと接する機会が多く、周囲へのこまめな気配りが求められます。人のためを思って動ける人は、事務職に就いても円滑に仕事を進められるでしょう。
事務職は電話や来客対応をする場面があるため、社内だけでなく社外の人に対しても気遣いができるとさらに良いでしょう。
事務職への転職を考える際に留意すること
事務職に就きたいという人は多くいますが、転職を検討する場合に注意しておくべきポイントがあります。ここから紹介する3つの注意点についてよく確認してから、事務職の求人に応募するかどうか考えてみましょう。
派遣や契約社員の求人も視野に入れておく
事務職は人気の高い職種で、長く務める人も多いため、正社員の新規求人が少ない可能性があります。正社員の事務職を希望してもなかなか求人が見つからなかったり、応募しても採用まで至らなかったりするケースが多いでしょう。
どうしても事務職に転職したいのであれば、正社員ではなく派遣や契約社員の求人を探すのもおすすめです。派遣や契約社員として雇用された後に、正社員登用制度などを活用して正社員の事務職を目指す方法もあります。
競争が激しい場合があることを理解しておく
厚生労働省がまとめた令和4年1月の一般職業紹介状況のデータによると、事務職の有効求人倍率は0.41倍でした。
有効求人倍率は1より小さい数字であるほど求人に対して求職者の数が多いことを示しているため、事務職は求人数に対して求職者の数が多いことが分かります。
全職種の有効求人倍率が1.14倍だったことと比較しても、事務職は有効求人倍率が低く、競争率が高い傾向にあるでしょう。
出典:一般職業紹介状況(令和4年1月分)について 参考統計表|厚生労働省(PDF)
業務の範囲が幅広い場合があることを理解しておく
大企業では、人事部や経理部などのように部署が分かれていて仕事が分担制になっているケースも多いです。しかし中小企業の場合は、一般事務職が人事・総務・経理など事務系の業務をすべて兼任していることがあります。
人事や経理などの仕事は一般的な事務職よりも専門的な知識が必要になるため、幅広い業務に対応できるスキルが求められるでしょう。
事務職に向いていない人の8つの特徴
次は、事務職に向いてない人の特徴を8つに分けて紹介します。ここで紹介する項目に該当する部分があれば、事務職への転職が本当に合っているかどうか今一度考える必要があるでしょう。
1:人とのコミュニケーションが苦手な人
事務職というとひたすらパソコンに向かって作業をしているイメージもありますが、実際は他の社員から仕事を依頼されたり、電話・来客対応をしたりと日常的に人と関わる場面の多い仕事です。
相手の話を正確に聞き取る、自分の伝えたいことを正確に伝達できる、周囲への気遣いができるといったコミュニケーションスキルが必須でしょう。
2:細かいことを気にしない性格の人
事務作業は指示された内容を理解して正確に進めなくてはなりません。細かいことを気にせず大雑把に片付けてしまう人は、事務職には向いていないでしょう。
また、事務職の仕事であるデータ入力や書類作成は間違いなく処理する必要があるため、細かい作業が得意ではない人にはおすすめできません。
3:高い収入を求めている人
厚生労働省による令和2年の賃金構造基本統計調査によると、「その他の一般事務従事者」の平均賃金は時給換算で1,194円というデータが出ています。
一般事務の賃金は全産業の平均賃金である時給1,285円と比べて低く、事務職の仕事に転職したとしても高い収入が見込めない可能性があることを示しているでしょう。
出典:令和2年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)|厚生労働省(PDF)
4:飽きっぽい性格の人
事務職の仕事は前述したように書類のファイリングやデータ入力、書類作成など、地道な作業が中心となります。決められたルーティンワークをこなすのが事務職の主な役割ですが、飽きっぽい性格の人には退屈に感じられる場合があるでしょう。
5:自分の仕事だけに集中するタイプの人
業務中は周囲の社員の動きに気配りをして、いつでも対応できる状態にしておく必要があるでしょう。自分の仕事だけに集中して邪魔されたくないタイプの人は、周りの状況に関心が薄いため事務職には適していない可能性があります。
6:地道な作業が苦手な人
たくさんの書類を整理したり、数字をひたすらパソコンに入力したりする作業には根気が必要です。時には同じ仕事を長時間に渡って続けなくてはならない場面もあり、地道な作業が苦手という人には苦痛に感じられることがあるでしょう。
7:担当の業務以外を任されることに抵抗がある人
書類関係やパソコン業務などの割り当てられた作業以外にも、担当の決まっていない仕事を急に任されることがよくあります。事務職に就くのであれば、雑多な業務でも臨機応変に対応する力も必要です。
担当以外の仕事を振られるのが嫌だと感じる人は、担当が固定化されている他の職種を選んだ方が良いでしょう。
8:数値化された明確な評価を得たい人
営業職などは売上目標などの明確な評価基準があり、結果を出せば相応の評価を得られます。しかし、事務職は売上や利益などの数字で仕事を評価することが難しく、仕事の成果を数値で評価されたいという人は不満を持ちやすいでしょう。
事務職に向いている人の特徴について理解を深めよう
事務職は働きやすく誰でもできそうというイメージを持たれがちですが、協調性や柔軟な対応力などが求められる仕事です。
事務職への転職を考えている方は、この記事で紹介した内容をよく理解し、自分が事務に向いている性格かどうかチェックしてから転職活動をスタートさせましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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