就活で使える特技一覧|注意点や効果的な伝え方について詳しく解説
「面接で特技について聞かれたけど、特にない場合はどう答えれば良いのだろう・・・」
「どうして面接官って特技について聞くの?」
「これは特技として伝えても良いものだろうか?」
面接において、特技についての質問は比較的オーソドックスな質問内容だと言えるでしょう。しかし、なぜ面接官が応募者の特技について聞くのか、疑問に思ったことはないでしょうか。
面接で特技を聞かれるのはなぜなのかという解説から、さらには自分自身の特技を見つけられない方に向けての「特技の探し方」などについて紹介しています。
この記事を読むことで、面接官から特技を聞かれてもしっかりとした返答ができたり、逆にアピールポイントとして活用できたりするようになるでしょう。
面接を控えている人はぜひ一読して、参考にしてください。
目次
就活で特技を聞かれるのはなぜ?
面接官は面接中に意味もないことを聞いたりはしません。そのため、面接官がなぜ特技を聞いてくるのか分からない方も多いでしょう。
面接官が特技を聞いてくる理由は複数ありますが、特に「緊張をほぐすため」に聞いていたり、「業務への適性」を見ていたりします。
極度の緊張の中でも上手くパフォーマンスを出せる人は稀にいますが、多くの人はそうではないでしょう。そのため、面接官は応募者の「好きなこと・得意なこと」を聞いて緊張をほぐそうとします。
もちろん、ただ自分の好きなことについて語っても問題ありませんが、それではせっかくのチャンスが勿体ないため、しっかりとアピールポイントに繋げていけるような回答を意識しましょう。
また、面接官は応募者の特技を聞いて「この業務に対して適性がありそうだな」と考えている場合もあるため、志望する職種に適した受け答えを用意しましょう。
就活で使える特技一覧
では、実際に就活で使える特技にはどのようなものがあるかについて紹介していきます。
特技一覧の中から、自分の得意なものがあるか探してみましょう。また、得意なものがなかった場合は、特技一覧から話しやすそうなものを考えてみるのも1つの手です。
特技 | 就活でのアピールポイント |
---|---|
人前で歌を歌う | 表現したい事、伝えたいことを多くの人に共有できる |
綺麗に写真を撮る | 他の人が気付かないようなところに目を向けられる力がある(配慮や気配りができる) |
英会話 | 好奇心があり、外部に対しての視野と知見がある |
掃除 | 人が嫌がる仕事であっても積極的に取り組めて責任感がある |
動画制作 | プレゼンなどの資料を文面だけでなく、動画として分かりやすく作成できる |
暗算 | 数字を扱うことが得意で、事務仕事も的確にこなせる |
節約 | 必要なものと無駄なものを区別でき、最低限の工程で職務を遂行可能 |
プレゼント選び | リサーチ能力が高く、相手が求めていることが分かる |
裁縫 | 妥協せずに、集中して物事に取り込める |
旅行の計画 | 結果から逆算できる力と、それを実行できるだけの計画力がある |
記憶力 | 一度言われたことは忘れず、現状把握などで会社に貢献できる |
手話 | 他の人よりも多くの人とコミュニケーションが取れる |
絵を描く | 自分のイメージを他の人に共有できる力がある |
プログラミング | システム的な思考ができ、提供可能なサービスを的確にイメージできる |
無遅刻無欠席 | 決められたルールに継続して取り組める能力がある |
早寝早起き | 遅刻などがない規則的行動ができる |
料理 | 完成形を自分で明確にイメージして、それに向かって取り組める |
SNS | 情報収集能力に長けており、ブランディング能力を身につけている |
整理整頓 | 物事の順序を自分で理解できて、効率的な方法で処理できる |
特技 | 就活でのアピールポイント |
---|---|
筋トレ | 常に自分を追い込み、妥協しないで追求できる力 |
ダンス | 表現性が高く、自分を客観的に見ることもできる |
モノマネ | 観察力が高く、他人の良いところを実践できる力 |
スポーツ(個人) | 忍耐力と継続力があり、困難な課題に対しても追求していける力がある |
スポーツ(団体) | 組織の一員として共同の目標に向かっていける |
本を読む | 幅広い知見があり、業務でも速読・情報収集が可能 |
人とすぐに仲良くなる | コミュニケーション能力があり、人との距離を適切な方法で縮められる |
楽器演奏 | 自分の技術を追求しつつ、周りと足並みをそろえる力がある |
人に物事を教える | 情報をしっかりと理解・整理できて、人にも教えることが可能 |
将棋・囲碁 | 先見の明と、それに伴った掛け引きの能力 |
マジック | 企画などで用意周到な準備ができる |
運転 | 緊張感があるなかでも、最大限のパフォーマンスをキープできる |
特技を探す5つの方法
自分の特技について、考えても思い至らないと言う人はよく見かけます。しかし、自分のことは意外と客観的に捉えられていないため、自分の特技に気付いていないだけのケースもあります。
ここからは、自分の特技を探す5つの方法について紹介していきます。自分の特技が見つからない人は、ぜひ参考にしてみてください。
- 趣味から派生させる
- 自己分析をする
- 周囲に話を聞く
- 経験から派生させる
- 日常生活を振り返る
1:趣味から派生させる
特技としてカウントさせるための基準の1つに「本当に好きなもの」というのがあります。つまり「趣味」も特技になりうる可能性があるということです。
趣味から派生させていき「どのように好き」で「人と比べてどのように得意」なのかを明確にしていけば、おのずと特技が見えてくるでしょう。
2:自己分析をする
いくら面接で聞かれたからと言って、バスケットをしたこともないのに「バスケットが特技です。」とは言えません。まずは、自分のできることをしっかりと書き出すことから始めましょう。自己分析をしていく中で新たな発見があるかもしれません。
また、就職活動とは自分という商品を企業相手に営業して、価値があると相手に思わせることができたら内定がもらえるため、どれだけ商品(自分)について知っているかが大切になってきます。
3:周囲に話を聞く
自分では特技と思っていないことも、他の人から見ると特技だと思われている場合もあります。客観的な意見を聞くためにも、知人や家族に自分の特技は何か聞いてみましょう。
自分では認識していなかった、思いもよらない特技が出てくる可能性もあります。
4:経験から派生させる
比較的簡単な方法としては「過去の経験から派生させて考えてみる」です。
過去に経験したもの・打ち込んできたものについては話が膨らみやすいため、特技として話すには非常に向いていると言えます。例えば、外国人観光客の案内をするボランティアなどを継続していた場合、コミュニケーション能力や提案力などにつながるため展開させやすいでしょう。
また、同じスポーツを続けてきた場合は、忍耐力や継続力をアピールできるでしょう。
5:日常生活を振り返る
日常生活の中にも特技と言えるものがあるかもしれないため、振り返ってみましょう。
掃除1つ、料理1つ、他の人より少しでも詳しければそれは立派な特技と言えます。自分が普段何をしているのか思い返してみて、その中から特技を見つけましょう。
特技を伝える際に気をつけるポイント
特技を伝える際にも気をつけるポイントがあります。自分に特技だと言えるものがある場合でも、それをそのまま伝えるのは控えましょう。
ここからはそのポイントを7つ紹介していきますので、面接を控えている方はぜひ参考にしてみてください。
- 悪い印象を与える特技は避ける
- 適切な表現を用いる
- 政治や宗教にまつわる特技は避ける
- ギャップのあるものを選ぶ
- 応募先で活かせるものを優先する
- 「特になし」は避ける
- マニアックすぎる特技は避ける
1:悪い印象を与える特技は避ける
悪い印象を与える特技は、自分の印象も下げてしまうため避けましょう。
例えば「お酒」や「ギャンブル」はあまり良い印象を与えません。自分としてはただ好きで節度を守って楽しんでいるつもりであっても、面接官が理解してくれるとは限らないため、避けた方が良い話題でしょう。
2:適切な表現を用いる
伝えようとしている特技自体に問題はなくとも、表現に気をつけなければならない特技がいくつかあります。
例えば、散歩が特技ですと答えてしまった場合、面接官からはそれはただの趣味だと思われてしまいます。そのため、特技は街を歩きその場の歴史について知ることですと答えることができれば、面接官に良い印象を与えられるでしょう。
また「特技」と「趣味」が逆になってしまう場合もあるため注意が必要です。例えばバンド活動を行なっている場合、面接官からの質問に対して、特技はバンドを組んで音楽をやっていることですというと、それは趣味を答えたことになってしまいます。
ギターやドラムなどが本人の特技であり、それに伴ったバンド活動は趣味にあたるため、特技を答える場合は適切な表現を用いましょう。
3:政治や宗教にまつわる特技は避ける
政治や宗教にまつわる特技を面接官に伝えるのは避けましょう。
厚生労働省が推奨している「公正な採用選考の基本」の項目に「応募者に責任のない事項」と「本来自由であるべき事項」を選考の基準にしてはならないと記載があります。
そのことから、面接官は応募者のプライベートについての話や、政治的思想、宗教などの話題については避ける傾向があります。特技が政治関連、宗教関連であっても、できるだけ別の特技を返答するようにしましょう。
4:ギャップのあるものを選ぶ
面接官は初めて応募者と会うため、どうしても見た目からその人の印象を受けてしまいがちです。そこで、自分の見た目・雰囲気とはギャップのあるものを特技として提示できれば、面接官からは意外性や人間味を持ってもらえるでしょう。
ただし、自分がどのような印象を他人に与えているのかを客観視する必要があります。周りの人に聞いて、アドバイスをもらうのも良いでしょう。
5:応募先で活かせるものを優先する
特技の質問というのは応募者の緊張をほぐす役割もありますが、応募者にとっては自分をアピールできるタイミングでもあるため、志望先の会社にとって有益な特技をアピールしましょう。
団体競技のスポーツをやっていた場合は協調性があることをアピールできたり、語学系の特技であればコミュニケーション能力があることをアピールできたりします。志望先の企業に合わせた特技をアピールしましょう。
6:「特になし」は避ける
特技がなくても、「特になし」という回答は避けましょう。
「特になし」と回答してしまった場合は、今まで一度も夢中になれたものがないのかと思われてしまいます。そうならないためにも、何かしらの返答は用意しておきましょう。
7:マニアックすぎる特技は避ける
この記事の最初で説明した通り、面接官が特技を聞く理由は応募者の緊張をほぐすためです。そこでマニアックすぎる特技を返答してしまうと、面接官は話を広げられなくなってしてしまいます。
マニアックな特技ではなく、比較的話題が展開しやすい特技にしましょう。
就活では避けた方が良い特技一覧
面接中に特技を聞かれても、どんな特技を答えても良いわけではありません。特技によっては悪い印象を与えるものもあるため、それらを特技一覧にまとめました。
特技一覧に避けた方が良い理由も合わせて記載しているため、しっかりと把握しましょう。
特技 | 避けた方が良い理由 |
---|---|
ナイフや銃などを使った遊びやゲーム | 暴力的な印象を与えるため |
ギャンブル系 | リスクを抱えることが好きな印象を与えるため |
政治・宗教にかかわる活動 | 公正な選考に影響を及ぼす可能性があるため |
映画やドラマのアップロード | 違法性があるため |
夜遊び系のもの | 犯罪に巻き込まれる恐れがあるため |
火を使う遊び(爆竹) | 他人に迷惑をかける可能性があるため |
お酒やナイトクラブに関係するもの | 遊び歩いているイメージがつくため |
鍵開け(ピッキング)など | 違法の疑いがあるため |
就活で特技を効果的に伝える5つのポイント
面接で特技を聞かれた際に、ただ答えるのではなくいくつかのポイントを押さえることによって、より効果的に伝えることができます。
ここからは、効果的に伝える5つのポイントについて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:エピソードを深掘りする
面接ではアピールしたい事柄に対して、具体的なエピソードを添えるようにします。特技をアピールしたい場合も同様に、具体的なエピソードを添え、その中に「経験した人にしか分からない気持ち」を入れることで、より効果的なアピールになるでしょう。
また、面接官の多くは応募者の嘘を見抜けると言われているため、経験した人にしか分からない気持ちを伝えることができれば、エピソードに信ぴょう性を持たせることも可能です。
2:根拠を述べる
特技を伝えるだけでは中身のないものになってしまうため、具体的な根拠を伝えましょう。
例えば、私の特技は料理ですと答えるより、私の特技は毎日作っている料理ですと、具体的な数字や根拠を示すことで効果的にアピールできます。
面接に限らず、エントリーシートなどでも非常に有効な技となるため、ぜひ活用してみてください。
3:特技から学んだことを伝える
面接で「私の特技は○○です。大学で~~をやり遂げました。」のようにエピソードを語って終わるケースが多々ありますが、そこで終わらせてしまっては面接官に何が言いたいのか伝わらないまま終わってしまいます。
特技を通してどのように成長できたのか、何を学んできたのかをアピールするようにしましょう。
4:専門用語を使いすぎない
特技に関しての専門用語などを、自然に使ってしまうことがあるでしょう。しかし、面接官はその専門家ではないため、専門用語を多用することは避けましょう。
専門用語を未経験者の人にも分かるように噛み砕いて説明できる能力があれば、業務でもその能力を発揮してくれることを期待され、評価点へとつながる可能性もあります。
5:仕事でどう活かせるかを伝える
どのような特技も伝えるだけなら簡単ですが、志望先の業務でどのように貢献できるかについて触れられなければ、自分の特技を面接官に伝えただけで質問が終わってしまいます。
そうならないためにも、「仕事でどのように特技を活かせるのか」についてアピールしましょう。
特技をしっかりアピールして就活に活かそう
特技について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
面接官が特技について質問するのは応募者の緊張をほぐすためですが、応募者にとっては自身をアピールできるチャンスでもあります。事前にしっかりと返答を用意して、面接に臨みましょう。
そして、ただアピールするのではなく、より効果的に伝えるためのポイントを押さえることで、他の応募者より頭1つ抜きん出ることが可能になるでしょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。