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人の心に寄り添う仕事について|資格の有無で就ける仕事もあわせて紹介

「人の役に立つ仕事をしたい」
「誰かのサポートをしたい」
このように、人の心に寄り添う仕事に就きたいと考える方も多いのではないでしょうか。

このような仕事には強い責任感が求められますが、その分やりがいを持って働ける仕事とも言えるでしょう。また、多くの出会いがあるため、自分自身の成長にも繋がる仕事です。

この記事では、人の心に寄り添うための仕事の中から資格が求められる仕事・資格なしで働くことができる仕事・すぐに始められる活動の3つに分けて紹介しています。それぞれの特徴を知ることで、自分に合った転職先が見つかることでしょう。

人の心に寄り添う仕事を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

人の心に寄り添う仕事について

人の心に寄り添う仕事について

この記事でいう「寄り添う」とは、近くに行く、ぴったりくっつくなど、物理的に近づくということではありません。付き合う、共感するなど、人が抱える問題や悩みに寄り添うという意味を持ちます。

つまり、気配りができる、小さな変化に気づける、客観的に物事を見られるという長所を持っている方に向いている仕事と言えるでしょう。

ただし、人のプライベートな部分に踏み込む仕事も多いためリスクがあり、強い精神力と忍耐力が求められるでしょう。専門的な知識が必要なイメージもありますが、仕事によっては資格なしでも働くことが可能です。

【資格が必要】人の心に寄り添う仕事

【資格が必要】人の心に寄り添う仕事

ここからは、資格が求められる、人の心に寄り添う仕事について見ていきましょう。

資格を持っていることにより、○○に関する専門的な知識や技術を持っているという証明ができます。また、人命に関わる仕事もあるため、企業側にとっても良い判断材料となるでしょう。

保育士

乳児期から小学校入学前までの子どもを預かり、保護者に代わって身の回りの世話を行いながら成長を手助けする職業です。

そのため、子ども達と直接関わるだけでなく、子どもの様子を記録したり保護者や他機関と連携をとったりすることも保育士の役割になります。

上記のように複数の業務が求められるため、単に子どもが好きというだけではなく、体力や忍耐力、コミュニケーション能力などが求められます。また、子ども達の行動を予測し、安全で楽しい空間づくりができるという方に向いている職業と言えるでしょう。

保育士は、保育園以外にも放課後等デイサービス、児童養護施設などでも活躍しています。

出典:保育士試験を受ける方へ|一般社団法人全国保育士養成協議会

母子支援員

社会的に自立した生活を送ることが困難な母親と子ども(原則18歳未満)を保護し、母子生活支援施設にて生活の支援を行う職業です。親身になって相談を受けつつ、再び社会生活を送ることができるよう、就労支援や関係機関との連絡調整などを行います。

母子生活支援施設では、主に離婚や死別によりシングルマザーとなった方や、虐待や経済的な理由で生活が困難になった方などが生活しています。

そのため、入所直後は精神的に追い詰められている状態の人も多く、安心できる施設環境や関係の構築が必要になるでしょう。

出典:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準|e-Gov法令検索

児童指導員

障害のある子どもや、家庭の事情で支援が必要な子どもに対し、将来社会生活を送れるような訓練や、生活のサポートを行う職業です。

たとえば、児童福祉施設を利用する子どもには、個別支援計画を作成して計画に基づいたサポートを行い、挨拶や礼儀、学習の手助けなど、社会生活を送るうえでの基本も教えます。

業務としては子どもとその家族に関わることがメインですが、通所施設では送迎業務を担う場合もあるでしょう。

出典:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準|e-Gov法令検索

社会福祉士

社会福祉士は、日常生活に問題を抱えている人の相談に乗り、福祉の面からアドバイスや支援を行う職業です。高齢者・障害者・子ども・低所得者など支援する対象者が幅広く、医療や福祉、行政や教育現場など働く場所はさまざまです。

主に福祉の現場で活躍しており、医療保健分野との連携や橋渡しも担っています。

多くの相談業務を行うため、自分の感情をコントロールしながら信頼関係を築くことが大切になります。コミュニケーション能力があり、社会貢献度の高い仕事に関心がある人に向いている職業と言えるでしょう。

出典:[社会福祉士国家試験]|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

出典:社会福祉士・介護福祉士等|厚生労働省

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、なるべく自立した生活を送れるよう、精神面に障害のある人を対象に生活面の支援を行う職業です。交通事故などの不慮な事故から精神障害者となってしまうケースもあり、医療費や生活費として活用できる公的支援制度を斡旋するのも役割の1つです。

精神科や診療内科、介護施設のほか、ハローワークや就労支援事業所などでも活躍しています。一般の企業では主に労働者の心のケアを担い、精神障害の予防に努めることになるでしょう。

出典:精神保健福祉士について|厚生労働省

生活相談員

日常生活に困難を感じている人に対し、専門的に相談や援助を行うもので、ソーシャルワーカーとも呼ばれる職業です。この職業は、高齢者や障害者、ひとり親や生活困窮者などが対象になります。

「生活相談員」という言葉は、主に社会福祉士や精神保健福祉士の総称として使われますが、社会福祉士を名乗るには国家資格が必要なのに対し、生活相談員の場合は資格が必要ないという違いがあります。

なお、専門家を名乗って提案や支援を行う場合は、「社会福祉士」や「精神保健福祉士」の国家資格が必須ということを覚えておきましょう。

出典:老人福祉施設生活相談員 – 職業詳細|職業情報提供サイト(日本版O-NET)

介護士

「介護士」という資格はなく、ホームヘルパーや訪問介護員など「介護の仕事」をしている人の総称です。介護職員初任者研修を修了することで、身体介護に携われるようになります。

主な業務としては、お風呂で洗髪や洗身をする入浴介助、トイレ介助やオムツ交換をする排泄介助、ベッドから車椅子への移動を行う移乗介助、食事を与える食事介助などが挙げられるでしょう。

その他、掃除・洗濯などの生活援助やレクリエーションも行います。利用者との信頼関係構築が必要となり、コミュニケーション能力が求められる仕事と言えるでしょう。

出典:介護員養成研修(介護職員初任者研修等)について|山梨県

介護福祉士

介護士の中で、介護福祉士の国家資格を持つ人のことを言います。この資格があることで、身体介護や生活援助を行いながら、利用者や家族のニーズに合ったサービスの提案や助言ができるようになります。

また、介護福祉士の国家資格を取得することで給与が上がり、幅広い役職に就くことができるなど、仕事の幅が広がるのも魅力の1つでしょう。

出典:社会福祉士・介護福祉士等|厚生労働省

公認心理師

心理学系唯一の国家資格で、心理査定やカウンセリング、心の健康に関する教育・情報提供活動などが主な業務です。

公認心理師の資格取得には、4年制大学において特定の科目を履修するなどの受験資格がありますので留意しましょう。

出典:公認心理師|厚生労働省

臨床心理士

人の心の問題に取り組む専門職で、臨床心理学的査定(アセスメント)やカウンセリングなどが主な業務です。

修士課程で2年間学び、大学院に通いながら修士論文を執筆するなど、研究者としての能力を高めるカリキュラムで養成されます。

臨床心理士の資格取得には、臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了するなどの受験資格がありますので留意しましょう。

出典:臨床心理士とは|公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

産業カウンセラー

企業で働く社員のメンタルヘルスやストレスチェック、人間関係やキャリア形成などについてのカウンセリングが主な業務です。

雇用や労働基準法に関する知識を活かせるという点が、他のカウンセラーとは異なります。また、企業内の人事や総務部へ配属されることが多い職業でしょう。

出典:産業カウンセラー試験|一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

ケースワーカー

ケースワーカーは、身体上・精神上・社会上などの理由で生活に困難を抱えている人の相談に乗り、問題解決に向けて適切な支援を行う職業です。生活相談員の1つですが、福祉事務所や病院で相談援助を行うという点が異なります。

デスクワークが多い仕事のため、事務作業をこなせるスキルが求められるでしょう。

出典:福祉事務所ケースワーカー – 職業詳細|職業情報提供サイト(日本版O-NET)

介護支援専門員

介護保険法に基づいてケアマネジメントを行う「ケアマネジャー」とも呼ばれる職業です。要介護認定された利用者が介護サービスを利用するために、ケアプランの作成や管理を行います。そのほか、要介護認定業務や給付管理業務も介護支援専門員の業務です。

介護支援専門員の試験を受けるためには、指定された業務で5年以上かつ、日数が900日以上の経験年数が求められます。

出典:令和4年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験|公益財団法人 東京都福祉保健財団

スクールカウンセラー

学校に配属され、生徒や保護者、教師の心のケアを行う職業です。不登校やいじめ、学習関連などの問題や、心の悩みを抱えた生徒を対象としています。

通常のカウンセリングとは異なる点は、相手が的確なアドバイスを求めている状態という点でしょう。また、研修や講演を通じて学校生活での問題を取り除くことも業務の1つです。

出典:スクールカウンセラー – 職業詳細|職業情報提供サイト(日本版O-NET)

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、個人の能力や適性などをもとに、適した職業の選択や能力の開発に関する助言を行います。働き方改革によって各企業への導入が推進されていることから、近年注目されている職業です。

主に、ハローワークなどの職業紹介機関や高校・大学などの進路相談で活躍しています。また、経験を積んだ後フリーランスとして独立し、研修やセミナーなどで生計を立てることも可能でしょう。

出典:国家資格 キャリアコンサルタント試験|国家資格 キャリアコンサルタント試験 公式ウェブサイト

【資格不要】人の心に寄り添う仕事

【資格不要】人の心に寄り添う仕事

次に、資格なしでできる人の心に寄り添う仕事について見ていきましょう。

人の気持ちに寄り添う仕事や、人の心を支える仕事がしたいという強い思いがあれば、資格がなくても働くことができるため、興味のある方はぜひ参考にしてください。

相談者のメンタル面を支援するメンタルトレーナー

相談者が抱える悩みやストレスのケア、問題解決や目標達成ができるよう、メンタル面からサポートする職業です。スポーツ、ビジネス、教育、医療など、さまざまな場所で活躍しています。

働くうえで、心理学をベースにしたメンタルトレーニングに関する知識やカウンセリング技術などが必要ですが、心理学科のある学校や通信講座などで学べるため、身につけやすいと言えるでしょう。

NGOやNPOで活動する

NGOもNPOも、政府から自立した民間の立場で、営利を目的とせずに社会の課題に取り組む団体です。

その棲み分けは、海外で開発協力などの活動する団体がNGO、国内で福祉活動をする団体がNPOとされています。英語が得意な方であれば、英語力が活かせるのも魅力の1つでしょう。

NGOやNPOの就職情報は、国際協力キャリア総合情報サイトPARTNERや、各地域のボランティアセンターのウェブサイトなどに掲載されていますが、活動への理解や共感が求められるため、その団体の理念などを把握しておくことが望ましいでしょう。

ソーシャルビジネス団体で活動する

「企業」という形態をとりながら、国内外の社会問題解決のために利益を獲得していく活動です。寄付金などの外部資金に頼らず、自社の売り上げで持続的な社会支援を行っています。

社会問題をビジネスで解決する起業家を目指したいという方に、向いている職業と言えるでしょう。

すぐに始められる人の心に寄り添う活動

すぐに始められる人の心に寄り添う活動

ここまで見てきた職業に、今すぐにでも挑戦したいという方もいるのではないでしょうか。そこで次の項目では、すぐに始められる「人の心に寄り添う活動」について紹介します。

ボランティア活動をする

自ら進んで、人や社会に貢献することを「ボランティア」と言います。

高齢者や障害者をはじめ、子どもや被災した人などを対象とした活動、自然や環境を守るための活動やイベント運営のスタッフなど、さまざまな分野があります。自分が興味・関心のある身近な活動から始めてみましょう。

継続的に活動を行う場合、各自治体のボランティア活動センターに登録することで、自分に合った活動を見つけられる可能性があります。

また、ボランティアとして活動することが決まったら、怪我をした、物を壊してしまったなどの事故に備え、ボランティア活動保険に加入しておきましょう。

寄付を慈善団体に送る

公益財団法人日本ユニセフ協会や、一般財団法人あしなが育英会など、慈善活動を行っている団体へ寄付するという活動もあります。

「寄付」というと、金銭のイメージが強い方もいますが、品物を送ることも寄付となります。人の心に直接寄り添えるわけではありませんが、寄付により慈善団体を支えているとも言えるでしょう。

振り込みや引き落とし、クレジットカード決済やポイント付与など、さまざまな寄付の仕方があります。また、最低限度額を設けていたり、月単位や年単位で受け付けていたりする団体もあるため、事前にホームページなどで確認しましょう。

人の心に寄り添う仕事の種類や資格の有無で参考にしよう

人の心に寄り添う仕事の種類や資格の有無で参考にしよう

人の心に寄り添う仕事は、人の人生に関わる仕事も多いため、資格や経験が求められる職業が多いと言えるでしょう。

また、職業によって寄り添う対象も異なるため、まずは興味・関心のある分野でボランティア活動から始めてみることをおすすめします。

視野を広く持ちさまざまな経験をしながら、自分に合った仕事を見つけていきましょう。

監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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