裁量権の大きい会社で働くメリットとデメリット|自由度が高い企業の特徴も解説
「裁量権ってなに?」 「裁量権が大きい会社とは良いこと?悪いこと?」 「志望する会社が、裁量権をどの程度与えてくれる会社なのか知りたい!」
裁量権と言う単語を聞いたことがない人や、名前は知っていても具体的な意味は知らないという人もいるのではないでしょうか。裁量権の意味をしっかりと理解しておくことで、志望する会社選びの参考にできるでしょう。
この記事では、裁量権とはなにかという基本的なことから、志望する会社が「裁量権を社員に与えること」は、就活生、転職活動中の方にとって良いことなのかどうかについても解説しています。
裁量権の意味について詳しく知りたい方や、会社が社員に大きい裁量権を与えることは良いことなのか知りたい方はぜひご一読ください。
目次
「裁量」の意味
まずは「裁量」の意味について解説していきます。
裁量とは「その人の考えで判断・処理すること」です。つまり、その人だけの考えで物事の全てを判断し、処理することを言います。
使い方の例文として「この件は、あなたの裁量に任せます」「店舗の経営を1人で裁量する」などがあります。
「裁量権」とはどのような権利?
「裁量」とは「その人の考えで判断・処理すること」を言いますが、「裁量権」でも意味は同じで「その人の考えで判断・処理すること」に「権利」がつきます。つまりは、一定の範囲において、その人の考えのみですべてが進む状態の権利です。
会社の代表が、経営について株主に許可を貰ったりしないのと同じで、一定の役職まで昇進すると、更に上の人の許可を貰わないでも対応できる事案もでてきます。これを「裁量権が与えられている」状態と言います。
就職活動や転職活動で「裁量権が大きい会社」かどうかを気にする方もいるでしょう。また、会社側も「裁量権が大きいと言うことをアピールすると、自発的に行動してくれる優秀な人が来やすい」と前向きに考えている傾向にあります。
会社において、社員に大きい裁量権があると、自分の判断だけで新しいことに挑戦したり、できる仕事が増えたりするため、成長スピードが早くなったり、成功体験を積んで自信につなげやすかったりといったメリットがあるでしょう。
裁量権の大きい会社で働くデメリット
裁量権のメリットについて説明してきましたが、一方でデメリットも存在します。
まず挙げられるのが、裁量権を「なんでもしていい権力」だと勘違いして、横暴な振る舞いをする人が増える可能性があることです。
また、真面目な人が責任の大きさに耐え切れず押し潰されたり、プレッシャーを感じて休日まで仕事をしてしまったりして、体調面を崩すことなどがリスクとして挙げられるでしょう。
裁量権の大きい企業にはどのような特徴がある?
裁量権を社員に大きく与える企業は主に、「ベンチャー企業」や「外資系企業」などが挙げられます。
スタートアップ企業やベンチャー企業は、大企業と比べて豊富な人員を確保できていないケースが多々あり、1人当たりの裁量を大きくしないと業務に支障が出るケースもあります。また、社員を早く成長させるために裁量権を与えている企業もあります。
外資系企業は日本と比べて成果主義な面があるため、裁量権を持たせた方が成果も上がると合理的に考えている傾向があるでしょう。
裁量権が大きい会社を見分ける4つのポイント
多数の人は「あれはダメ、これはダメ」と否定されながら仕事をしたくはないでしょう。しかし、志望する会社が裁量権を大きく与えてくれる会社かどうか、判断できないと悩む方もいるでしょう。
ここからは裁量権が大きい会社であるかどうか見分けるポイントを4つ紹介します。志望する会社が、裁量権が大きい会社であるかどうか判断するための参考にしてみてください。
- 部下が責任のある仕事を任されている
- 業務内容に幅がある
- 若いうちから役職に就ける
- 積み木型の組織になっている
1:部下が責任のある仕事を任されている
上司が仕事を全て割り振りしているタイプなのか、もしくは部下の能力を見て、完全にその人に任せるタイプなのかによって、裁量権の大きさがはかれるでしょう。
もちろん、裁量を与えるかはその人による部分も大きいですが、少なくとも企業のマネジメント方針をある程度確認できるでしょう。
2:業務内容に幅がある
1人の業務内容に幅があるかどうかで、裁量権の大きさをはかる目安になります。様々なことを任されているということは、多くのことを自分の判断でしなければならないということと同義であるためです。
しかし、これを知ることができるのは社内の人間だけのため、就活生は志望する会社の説明会に若い社員がいた場合は、どのような仕事をしているのか、ぜひ話を聞いてみましょう。
3:若いうちから役職に就ける
企業とは、基本的に役職が高ければ高いほど、責任を求められる役割が増えます。そのため、役職が高いほど裁量権が大きいと言えるでしょう。
若い人が役職に就いているということは、その会社は勤続年数や年齢で評価されるわけではなく、実力や成果で判断してくれる会社であるということです。
また、新規事業などの提案で、提案した人が事業の重要な役割についている可能性もあるため、そういった場合も、会社全体で提案できる体制がしっかりとあると評価できるでしょう。
4:積み木型の組織になっている
会社の組織には、「パズル型」と「積み木型」と呼ばれる構成があります。「パズル型」は、大企業などに見られ、事業部などのテンプレート(型)がある程度決まっていて、決まった人数を決まった役職に当てはめていく組織のことです。
「積み木型」はその反対で、必要となるたびに次々と役職を増やしていき、企業を理想形に近づけていく方式のことです。新しい発想が生まれれば、それを実行するための役職を増設していくため、上のポストに空きがなくとも若い人も昇進できるでしょう。
裁量権の大きい会社に向いている人とは?
裁量権が大きい会社には、成果をあげ続けることや、自律的な成長が可能であることが求められます。つまりは、自分で成長のビジョンを持っており、それに向かってしっかりと自分で動いて成果を出せる人が、裁量権の大きい会社に向いていると言えます。
反対に、人から指示を貰わないと動けない人は、裁量権が大きい会社で働くのは難しいでしょう。
裁量権の大きい職場について理解しよう
裁量権が大きいことについて、メリット・デメリットとともに解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
入社する会社を選ぶことは、人生の中でも大きなイベントだと言えます。裁量権に一体どういった意味があって、どういった人が向いているのかを知り、自分に合うかどうかを判断しましょう。
ぜひ、就職、転職活動中の方は会社選びの参考にしてみてください。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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