「事務職ってつまらない？」
「事務職がつまらない時の対処法って？」

このような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。事務職がつまらないと感じている方もいるでしょう。

職業の違いによってさまざまなメリットやデメリットがありますが、事務職では仕事の成果が感じにくい、地味で単調な業務にモチベーションが保てない、変化や刺激が少なく面白みを感じられない、などのイメージを持たれることがあります。

この記事では、事務職に就いた人が特に感じやすい疑問や、つまらない、退屈だと感じてしまう理由、取るべき対策を紹介していきます。

オンとオフの切り替え方や仕事の姿勢など、事務職での経験はビジネススキルの基礎を形成する体験となります。仕事での感覚や感情を前向きに見直しながら、事務職での毎日をウェルビーイングな人生につなげていきましょう。

事務職の特徴とは？

事務職とは、企業のさまざまなセクションにおいて、書類やデータを作成・管理し、事業を支える役割を指します。

営業事務や経理事務など専門的なセクションで業務を支える事務職の中で、企業が扱う書類やデータの作成・管理といった事務作業に特化して業務を担うセクションは、一般事務職と呼ばれます。

事務職で扱う業務はセクション毎に異なりますが、一般事務ではマニュアル通りルーティン業務をこなす役割が多く、特別な能力が求められる場面が少ないのが特徴でしょう。

事務職がつまらないと感じる10個の原因

業務上のさまざまな要素を幅広く扱う事務職ですが、地味でつまらない、面白みがないというイメージを持たれることも多いのではないでしょうか。

ここでは、事務職がつまらないと感じる原因を見ていきましょう。

仕事には、多かれ少なかれ疑問や不満を感じる部分がありますが、事務職の場合はそれがどこになるのかなど、10個の要素について詳しく紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

1：仕事の成果が実感しづらい

事務職がつまらないイメージを持たれる要因の一つとして、「業務の目標やゴールイメージが持ちにくい」という点が挙げられます。

事務職の仕事は、ルーティンに沿って、期日まで切れ目なく同じ作業が続くような業務を担うことが多いでしょう。

あるいは、誰かの売上に関わる業務を補佐するサポート役に徹することが求められ、どのように努力しても成果を別の人に取られてしまう場合もあります。

このように、一人では成果が実感しづらいことも、事務職がつまらなく感じる原因になります。見方を変えて、すべて大切な業務であると思えるようにすることが大切です。

2：地味で単調な仕事に感じる

事務職の中には、規則正しいルーティンが重んじられる反面、新しい発想やデザイン性が軽んじられる業務もあります。

仕事を通して、自分の才能を誰かに評価してほしいという欲求がある人には、ルーティン業務が苦痛に感じることもあるでしょう。

3：協調性が求められる

事務職には、個性の尊重よりもチームへの貢献度や協調性、縁の下の力持ちとしての謙虚なスタンスが求められることが多くあります。

性格によっては、協調性を求められることが辛く、つまらない、やりがいを感じられない、と感じる人もいるでしょう。

4：スキルが身に付いた実感がない

一般事務職は、特に資格や経験が必要のない業務が多く、誰でも取り組みやすいという特徴があります。

そのため、長く続けても特別なスキルが身に付いた実感が持てないという人もいるでしょう。

しかし、事務職の中には顧客対応や経理、人事のサポートなど、資格や業務経験として身になる業務を担うセクションもあり、自分に合った役割が担えれば、他では得難いスキルが身に付くこともあるため、さまざまな視点で仕事に取り組みましょう。

5：仕事の評価が減点方式になっている

事務職は、特別なスキルが必要ない業務も多く取り組みやすい反面、チームワークに当たる上での協調性、期日や業務上のルールが守られているかが評価の対象になっています。

そのため、すべてできて当たり前の状態から減点方式で評価されることが多く、人よりも余計に気になったり、辛さにつながったりします。

このようなことも、事務職がつまらないと感じてしまう理由と言えるでしょう。

6：職場の人間関係に変化がない

一般事務職では、業務として扱う書類やデータにおいて、変化よりも前例踏襲が重んじられることがあります。

そのため、業務上の人間関係においても、日々のルーティンを支え合う関係性に過ぎないという職場もあるでしょう。

このように、仕事上で変化のない毎日だと感じれば、事務職がつまらないという気持ちになるのも仕方がないと言えます。

一方で、営業事務や人事事務など、さまざまな人と直接関わりながら業務を遂行するセクションもあるため、穏やかに書類だけを扱っていたいという人は、苦しく感じてしまうことでしょう。

7：内業ばかりで外出が少ない

基本的に、事務職には外向の業務が少なく、自分の机で行うデスクワークが多いという特徴があります。毎日デスクワークばかりが続くことが耐えられないという人もいるでしょう。

しかし、大規模なプロジェクトなどの事務職には長時間の立ち仕事が伴うこともあり、事務職だからといって、じっとしていられるとは限らないことも知っておきしょう。

8：作業の目的が分からない

事務職として担う業務の中には、作業ベースでの指示が出されることもあるため、長く続けていても、この作業が何につながっているのか目的が分からない仕事もあります。この点は、事務職がつまらなくなる大きな理由の一つと言えるでしょう。

仕事をする際は、自分から積極的に業務や作業のつながりを理解し、目的を見出す努力が必要です。誰かが教えてくれるのを待っているだけでは、やり甲斐は得られにくいでしょう。

9：暇に感じる時間が多い

事務職の中には、期日や年間スケジュールで業務内容が大きく左右され、暇な時間を持て余すような時期が続くといったセクションもあります。

しかしながら、業務指示が出ない期間や待機期間であっても、できることはあります。自分から率先して業務を見つけながら取り組めるようになれば、暇に感じる時間は少なくなるでしょう。

10：事務仕事に適性がない

「事務仕事がつまらない」と感じる人の中には、性格上、そもそも事務仕事に適性がないという人もいるでしょう。

たとえば、集団行動が苦手な人や独自の意見や才能を評価してもらいたい人、あるいは誰かと競い合っていないと生きがいが感じられない人など、さまざまな個性によって事務職が向かない人にとっては苦痛でしょう。

そのような場合は無理をせず、自分に合った職種を選ぶことも、人生のウェルビーイングを考える上でとても重要です。

事務職がつまらない時の6つの対処法

事務職としての役割を「自分には合わない」と諦めてしまうことは簡単です。

しかし、すぐに他の職種に切り替えることも難しく、また面白みは少なくても、事務職としての役割で一定の評価が得られている人もいることでしょう。

ここでは、事務職がつまらない時の6つの対処法をご紹介します。

1：自分の立ち位置と仕事の意味を理解する

事務職としての役割を担う際、企業の中に役割が必要な背景や、業務を取り巻く仕事の全体の流れ、そして取り組む業務が波及する先にあるものを見極める必要があります。

仕事は、自分一人で行っているわけではないことを常に念頭に置きましょう。

そして、より広い観点で自分の立ち位置や仕事の意味を理解し直してみることで、今まで感じられなかった面白みを得られるようになるでしょう。

2：リフレッシュできる時間を取り入れてみる

どのような業務でも、モチベーションをどう保つかについては、自分なりに考えて工夫をしていくことが長く続ける秘訣だと言えます。

特に、事務職の場合はルーティン業務が多く、期日に縛られた作業ベースの仕事も多く担うため、リフレッシュできる時間を取り入れながら業務に当たることがとても重要です。

たとえば、業務の切れ目に少し遠くのフロアまで歩いてみたり、好きなアロマをカバンに忍ばせて時々取り出してみたりするのもいいでしょう。

また、先輩や同僚がどのようなリフレッシュ方法を取り入れているのかをリサーチしながら、自分に合った方法を取り入れることをおすすめします。

3：仕事以外の時間を充実させる

仕事の時間に面白みが感じられなくなったり、苦痛に思えてきたりすることは、事務職に限ったことではありません。そのような時は「仕事は仕事」と割り切って、仕事以外の時間を充実させるように、気持ちを切り替えることをおすすめします。

個人的に新しいことに取り組んでみたり、趣味に没頭してみたりするのも良いでしょう。

自己実現が感じられることを見つけて取り組むことで、仕事の時間にもその影響が波及して、感覚や感情が変わっていく可能性があります。

4：簡単な目標を設定する

事務仕事に当たる中で、同じようなルーティンを繰り返していることにつまらなさを感じた時は、今までとは違う目標を立てて取り組んでみると、感覚が変わることがあります。

取り組む前に、新たな気持ちでできる改善法を考えたり、作業中に効率化や時間短縮の工夫を考えてやってみたりするのも良いでしょう。

1つずつでも、簡単な目標を設定することで達成感を得ることができれば、次第に面白みが感じられるようになるでしょう。

5：副業やスキル習得に挑戦する

事務職として勤務をする場合、業務の裁量やノルマ、デザインなど、自分らしさを発揮する場面が少ない代わりに、定時に仕事を切り上げやすいというメリットがあります。

そのため、自分に合った副業や資格にチャレンジしてみるなど、仕事以外のことに時間や労力を注力して日々を充実させることで、ルーティン業務に向き合う気持ちも変わってくるでしょう。

6：転職を検討してみる

いろいろな方法を試してみても、どうしても事務職が面白くない、辛いと感じられる時は、思い切って転職を考えてみることをおすすめします。事務職での経験は決して無駄にはなりません。

事務職を経験したことで、仕事の姿勢やビジネススキルの基礎が身に付き、次の仕事でもさまざまな意味でそのスキルが応用できるでしょう。

事務職について理解を深めよう

「つまらない仕事」と思われることが多い事務職ですが、その経験がすべての業務につながるビジネススキルの基礎を養うものだった、と後から気がつくこともあります。

ルーティン作業や期日が決まった業務などがメインでイレギュラーな対応が少ないことは、事務職のメリットと言えるでしょう。

必要以上の労力を割かれることは少ないため、仕事以外の時間を趣味や勉強など自己充実に当てられるなど、オンとオフのバランスが整いやすいでしょう。

自分に合った生き方や働き方は、誰かから与えられるものではなく、自分で作っていくものです。事務職で求められる役割やメリット、デメリットを深く理解して、ウェルビーイングな生き方を自分なりに切り拓いてください。