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IT派遣の市場動向2025|経験を活かす職種と3つの戦略

IT領域では、これまでの経験をどのように活かすかが、キャリア形成の重要なポイントになります。
特に派遣という働き方では、自分の経験がどの職種に適しているかを理解することで、選択肢が大きく広がります。

本記事では、経験を活かしやすい職種の特徴を整理し、キャリア形成に役立つ3つの戦略を紹介します。
求職活動の判断材料としてご活用いただける内容をまとめています。

1|2025年のIT派遣市場で押さえるべき4つの動き

最初に、現在の市場動向を整理します。
需要が安定している領域と、伸びている領域を理解することが、職種選びの前提になります。

1-1|インフラ運用・保守の市場動向

インフラ運用は、長く安定した需要があります。
オンプレとクラウドを併用する企業が多く、経験者の活躍が期待されます。
障害対応や切り分けでは経験が結果を左右します。即戦力として評価される場面が多い領域です。
エーティーエスの案件データでは、インフラ運用・保守領域の比率は直近数年間大きな変動がなく、安定して案件が発生しています。派遣市場でも基盤業務として継続的な需要がある領域で、経験が活かしやすい職種といえます。

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1-2|クラウド関連業務は “補助” ポジションが拡大

AWSやAzureの普及により、クラウド運用に関わるポジションが増えています。

設計や構築といった専門領域はハードルが高いものの、運用補助としてクラウド環境の基本操作を担う求人は増えています。
運用経験者がスキルを広げる入口として適しており、「運用+クラウド基礎」を評価する企業も増えています。

エーティーエスの案件データでは、クラウド関連(AWS・Azureなど)に関わる案件が徐々に増加しています。特に構築・運用補助など、クラウドの基本操作を担うポジションの拡大が目立ちます。経験者が次のスキルとしてクラウド領域へ進む流れが強まりつつあります。
2023以降_cloud案件の推移

1-3|ヘルプデスク・社内サポートは依然として安定

社内ITの問い合わせ対応や業務端末の管理は、多くの企業で継続的に発生しています。
システム環境が複雑化すると問い合わせも増えます。結果として、サポート職の需要は安定して推移しています。
業務理解力やコミュニケーション力が成果に直結するため、経験が活かしやすい職種です。

エーティーエスでも、未経験からITサポート職に挑戦し、現在も現場で活躍しているスタッフがいます。
段階的に経験を積むことで、未経験でもITへの入り口を広げられる代表的な職種といえます。

👉 スタッフインタビュー
https://www.ats-jp.com/staffstory/

スタッフがどのようにIT業界へ踏み出し、どのように職種を広げていったのか、実例を通じてキャリア形成のイメージが掴めます。

 

1-4|開発職は即戦力化が進む

開発領域は技術変化が早く、企業は即戦力を求める傾向が強まっています。
未経験からの参入は難しい場面が増えていますが、テスト経験や運用経験を積んだ後に開発補助へ進むキャリアは依然として有効です。
スキル構築に時間はかかりますが、段階的なキャリア形成としては現実的です。

2|経験を活かしやすい職種(2025年版)

ここからは、経験を軸に職種の特徴を整理します。
企業が評価しやすい領域を理解することで、職種選びの精度を高められます。

2-1|インフラ運用・保守

運用領域は経験による差が最も表れやすい職種です。
監視や定例作業に加え、障害時の切り分けや一次対応、関連部署との連携など幅広い業務が発生します。これらは経験が判断に大きく影響します。
また、運用経験をもとにクラウド操作を担当する求人も増えており、キャリアを広げやすい点も特徴です。

2-2|ヘルプデスク・ITサポート

ユーザー対応の経験は、他職種に比べても汎用性があります。

問い合わせ管理や手順書作成、アカウント管理など、企業内で共通する業務が多い職種です。これらの経験は選考でも評価されやすい傾向があります。
現場では、タスク管理能力やコミュニケーション力を重視する企業が増えており、こうしたスキルを持つ人は選考がスムーズに進みやすい傾向があります。

2-3|テスト・QA

テスト業務は、基本的なITスキルがあれば始めやすい職種です。
経験を積むと、テスト設計(テスト項目の作成)や品質管理に進むことができ、開発工程の理解も深まります。
また、運用やサポートからテストへ転向する例も多く、段階的にキャリアを広げやすい領域です。

3|企業側の採用傾向から見る“経験の評価ポイント”

企業がどこを評価するのかを理解すると、経験を効果的に伝えやすくなります。

まず、企業は “再現性の高い経験” を重視します。
たとえば、障害対応であれば「ログ確認→切り分け→一次対応」という一連のプロセスを具体的に説明できるかが評価のポイントになります。
経験が具体的であるほど選考で伝わりやすくなります。

次に、継続的な学習姿勢 も評価されます。
特にクラウドやセキュリティの領域では、経験と合わせて学習内容を示すことで、企業からの評価が高まりやすくなります。

さらに、コミュニケーション能力 への評価が年々高まっています。
業務が複雑化するほど他部署との連携が増えるため、対話力や調整力を重視する企業が増えています。

最後に、応募書類では “経験の具体性” が重要です。
担当範囲、使用ツール、対応件数などを明記することで、経験の深さを客観的に示せます。
たとえば「1日あたり〇件の問い合わせ対応」など数字を添えると、より伝わりやすくなります。

4|東名阪で異なる職種ニーズ

地域ごとに案件の比率が変わる点も、キャリアを考える上で役立ちます。

東京は、運用・開発・PMO・サポートと、最も幅広い職種の案件があります。
大規模なプロジェクトも多く、経験者がスキルを広げる場として適しています。

名古屋は、製造業を中心にインフラ運用の案件が比較的安定しています。
長期で働けるプロジェクトも多いことから、経験を活かしやすい地域といえます。

大阪は、サポート職のニーズが高い傾向にあります。
ユーザー対応を中心に経験を積みたい人には適しており、スキルアップの方向性が分かりやすい点が特徴です。

5|経験を活かすための“案件選びの基準”

経験を成長につなげるには、案件選びの段階で判断軸を持つことが大切です。

まず、業務内容が自身の経験とどの程度重なるかを確認します。
経験の再現性が高いほどスムーズに業務へ慣れ、企業側からも評価されやすくなります。

次に、キャリアステップにつながる要素があるかを確認します。
運用でクラウド基礎に触れられる案件や、サポートで改善業務へ関われる環境は、経験を活かしながら成長につながる場です。
業務の幅が広がる案件ほど、次の職種を選びやすくなります。

また、現場の体制や教育環境も重要です。
OJTが整っている現場はスキルを習得しやすく、少人数で幅広い業務を担当する現場は経験者に適しています。

さらに、働き方との相性も確認しましょう。
勤務時間、シフト、リモート割合など、働き方が安定しているほどキャリア形成が進みやすくなります。

6|経験を活かしてキャリアを広げる3つの戦略
3つ

ここまでの内容を踏まえ、キャリア形成に役立つ戦略をまとめます。

戦略1|経験の棚卸しを行う

最初に、これまでの業務内容を整理します。
担当した作業、使用したツール、得意だった業務などを書き出すことで、自分が活かせる職種が明確になります。

戦略2|隣接スキルを追加して価値を高める

次に、現状の経験から無理なく広げられるスキルを身につけます。
運用+クラウド基礎、サポート+ITIL、テスト+品質管理など、組み合わせによって市場価値が大きく変わります。

戦略3|市場理解を深めて動く

最後に、現在の市場ニーズを理解し、需要が高い領域へ進むことが重要です。

7. まとめ

2025年のIT派遣市場は、職種ごとの特徴がより鮮明になっています。
技術の変化が続くなかでも、経験をどのように活かすかを意識することで、選べる職種やキャリアの進め方は大きく広がります。

インフラ運用、サポート、テストといった領域は、実務経験が評価されやすい職種です。
また、クラウド関連の補助業務や改善業務など、経験に基づいて挑戦できるポジションも増えています。

経験を強みに変えるためには、
①これまでの経験を整理すること
②隣接スキルを無理のない範囲で広げること
③市場や求人傾向を押さえた上で職種を選ぶこと
の3点が効果的です。

自分の経験がどの領域で活かせるのかを理解できれば、キャリアの方向性はより明確になります。
エーティーエスでは、職種理解やキャリア整理の相談も受け付けています。
必要に応じて活用いただければ、選択肢をより明確にしやすくなります。
これからの職種選びやスキル習得を考える際の参考として、ご活用いただければ幸いです。

監修:監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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