CADオペレーターの平均年収は?収入を決める要素やアップさせる方法を紹介
「CADオペレーターに興味があるけど、いざ転職する時に必要なスキルって?」
「実際問題、CADオペレーターの年収ってどれくらいなんだろう?」
「CADオペレーターになって、その後収入を増やすにはどうしたら良いだろう?」
という疑問を抱いている方はいないでしょうか。
本記事では、CADオペレーターに転職をしたいと考えている方向けに、必要なスキルや給与・賞与について、そして年収を増やすための手段を紹介していきます。
この記事を読むことで、CADオペレータ—について詳しく理解できるようになるでしょう。今後の転職活動に向けての1つの指標となります。
ぜひ本記事を参考に、CADオペレーターとその年収についての理解を深めてみてください。
目次
CADオペレータ—の平均年収を決める要素
雇用されている場合の年収とは、主に「給与・賞与・各種手当」の3つで構成されています。もちろん、CADオペレーターにおいても例外ではありません。ではそれらを決定する要素とはなんでしょうか。
年収を決定する要素は、大きく以下の3つに分けることができます。
習得しているスキルや資格
CADという専門的なものを扱うため誤解されることもありますが、CADオペレーター自体には資格も免許も必要ありません。しかし、言うまでもなく専門の資格があった方が、採用的にも給与の査定的にも有利となります。
また、資格を取得する勉強の過程で、ソフトへの理解度をより深められることにも繋がるでしょう。
実務経験の有無
先述の通り、CADオペレーターには必須資格というものはありません。その代わりに経験が物を言う仕事になります。同じ世代同士でも、実務経験の多寡によって年収には大きな差が生まれることも多いようです。
経験年数が長ければ、それだけソフトの知識やスキルも多くなる傾向があるため、それが収入へと繋がっていくことになります。
ボーナス・賞与
ボーナスや賞与については勤務先によって制度が異なります。また、同じ勤務先においても雇用形態が違えば、ボーナスの有無や多寡にも影響します。もちろん、実績やスキルによっても差が生まれることもあるでしょう。
CADオペレーターの全体的な平均年収
CADオペレーターの平均年収は約460万円となっています。
ちなみに、CADオペレーターとして就業している人の平均年齢は41.5歳です。全職種の平均年齢と比較して若い業種だということがわかるでしょう。
出典:CADオペレーター|職業情報提供サイト(日本版O-NET)
パターン別のCADオペレータ—の平均年収
一口にCADオペレーターといっても、様々な年代の方や、異なる雇用形態で働いている方もいます。ここではそれらの違いから平均年収にどれほどの差が生まれるのかを紹介していきます。
年齢別
CADオペレーターの年齢別の平均年収は、20代で約350万円、30代では約370万円となっています。
先述の通り、実務経験が重視されるため基本的には年齢が上がるにつれ年収もアップしていくようです。さらに、40代では約410万円となり、50代ともなると約430万円にまで上がります。
雇用形態別
年齢だけではなく、各雇用形態によっても年収は変化します。ここでは雇用形態の主な分類である正社員、派遣社員、フリーランス、パートやアルバイトについて、それぞれの平均年収をご紹介します。
正社員
CADオペレーターの正社員における平均年収は、約550万円とされています。これは平均月収に換算すると約46万円です。なお、初任給はおおよそ21万円になっています。
給与そのものの全体幅は広く、300万円程度から1,000万円以上にまで渡っているため、勤務先の企業、本人の経験やスキルによって大きく影響を受けるということがわかります。
派遣社員
CADオペレーターで派遣社員の方の平均年収はおおよそ300万円とされています。時給ですとだいたい1,500円から1,800円程度となるでしょう。ただし、これは本人のスキル次第で大きく伸ばすことも可能であり、中には正社員と変わらない給与を得ている方もいます。
フリーランス
在宅ワークなどで活躍することも多いフリーランスのCADオペレーターの平均年収は約300万円前後とされています。
自分のパソコンにCAD用のソフトをインストールしてしまえば、基本的にどこでも作業ができるのが利点と言えるでしょう。実際、フリーランスのCADオペレーターは在宅で仕事をしている方も多いようです。
パート・アルバイト
パートやアルバイトとしてCADオペレーターの仕事に携わる方の平均年収は、おおよそ200万円台となっています。
時給では1,000円から1,300円ほどが相場だとされていますが、こちらも資格などを取得すれば時給のアップに繋がり、実力次第である程度正社員との差を縮めることができると言えるでしょう。
CADオペレータ—の収入をアップさせる5つの方法
CADオペレーターの平均的な年収をご紹介しました。ここでは、その年収をアップさせるための方法をいくつかご紹介します。
特に影響しやすいと思われる要素は下記の5つです。ご興味がある方は、参考にしてみてください。
- 専門的な資格を取得する
- 人と会話するスキルを磨く
- 複数のCADソフトスキルを身につける
- 大手企業に転職する
- CADオペレーターの能力+αを身につける
1:専門的な資格を取得する
CADオペレーターに関する専門資格は数多くあります。それらの資格を取得することで、実践的なスキルにも結びつき、給与・年収のアップが期待できるでしょう。
資格の中で特に知名度が高いとされているのが「CAD利用技術者試験」です。これはCADソフトを扱う技術を証明するための資格となります。取得すれば転職の際に大きく役立つでしょう。
建築関係のCADオペレーターを目指すのであれば「建築CAD検定試験」というものもあります。建築系のCADスキルに特化した資格です。
実践的なスキルを身につけたいという方は、アメリカのオートデスク社が主催する「オートデスク認定資格プログラム」を取得するのも良いでしょう。
オートデスク社が開発したAutoCADは、図面作成ソフトとして広く普及しています。そのAutoCADをマスターできれば、採用時にも有利に働くことでしょう。
2:人と会話するスキルを磨く
基本的にCADオペレーターとは一人で集中して作業する仕事です。しかし、時には取引先とのミーティング、社内におけるディレクションなど、人と対話する機会も決して少なくありません。
クライアントとの細かなコミュニケーションをすることにより、より円滑に、かつ正確に仕事をこなすことができるため、結果として高い評価を受けることに繋がります。
なるべく率先して意見を述べたり、スムーズな会話をするためのスキルを身につけたりするのが重要だと言えるでしょう。
3:複数のCADソフトスキルを身につける
CADソフトには大きく分けると二次元CADと三次元CADがあります。特に最近では3Dプリンターが普及し始めている影響で、三次元CADスキルの需要が高まっている傾向です。その中でも、いまだ紙ベースの図面もニーズが衰えていないため、二次元CADもまだまだ現役と言えます。
さらに二次元CADと三次元CADは、それぞれ専用CADと汎用CADに分けられます。専用CADは各業種の図面作成を効率的に行えるよう特化したCADで、汎用は逆に広い分野で使用することを目的としたCADです。
二次元や三次元、専用、汎用を問わず、複数種のCADソフトを使いこなすことができれば、それだけ対応できる局面も増え、周囲からも高評価を得られることでしょう。
4:大手企業に転職する
CADオペレーターに限った話ではありませんが、やはり中小企業よりも大手企業の方が年収が高い傾向にあります。同じ正社員待遇でも、会社の規模によって待遇に差が出てくるのは避けられません。
より大手の企業に入ることで、同じCADオペレーターでも平均より高い年収が期待できるでしょう。ただし、大手企業の求人には相応のスキルや経験を求められることも多いため、自身のスキルとよく相談することも重要となります。
5:CADオペレーターの能力+αを身につける
CADオペレーターだからCAD関係のスキルを身につければ良い、ということでもありません。さらなるキャリアアップを目指すために、オペレーター以外のスキルを習得することもまた、将来的な年収アップに繋がります。
例えば、オペレーターとして設計士がデザインした図面を作成するだけではなく、一緒にデザインができるようになれば、それだけ仕事の幅も広がります。
建築関係やインテリア関係のデザインを勉強すれば、将来的に設計士や建築士、インテリアデザイナーといったキャリアアップも期待できるでしょう。
自身が目指したいキャリアアップに向けて、必要と思う知識やスキルを事前に調べておくことをおすすめします。
CADオペレータ—に求められる資質
ここまではCADオペレーターの収入アップに必要な事項を紹介してきました。では、実際にCADオペレーターに向いているのはどのようなタイプの人なのか、以下にその一例をご紹介します。
正確に仕事ができる人
CADオペレーターの仕事では、多くの数字や図面と向き合うことになります。それらを見誤ることなく、集中して仕事に取り組めることは、CADオペレーターとしての資質であると言えるでしょう。
ミスを極力少なくすることで、社内外を問わず信頼を勝ち取ることができ、それもまた評価へと繋がっていくことになります。
問題解決に全力で取り組める人
CADオペレーターとして図面作成に携わっている中で、様々な問題点や疑問点が浮かんでくることも多いでしょう。それらの障害を、1つひとつ丁寧に解決していくことも必要です。自分で徹底的に調べたり、場合によっては人を頼って情報を得たりすることもあるでしょう。
妥協せずに問題解決に向けて邁進できれば、その後の仕事に好影響を与えることも多いでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
CADオペレーターの仕事では、設計者やクライアントとの打ち合わせをする機会も多くあります。スケジュールの調整や、指示に対する疑問点など、積極的に会話をして解決できるコミュニケーション能力は、CADオペレーターに限らず貴重なスキルだと言えます。
円滑なミーティングで事前にイメージを固めることができれば、その後の作成作業も迅速に対応できるでしょう。
向上心を持ち続けられる人
CADソフトを取り巻く環境は常に更新され続けています。新しい環境にも即座に対応できるよう新しい情報を収集し続け、それを活かしてさらなるキャリアアップを目指すような高い向上心を持っている方は、CADオペレーターに向いていると言えるでしょう。
CADオペレータ—の平均年収を把握して人生設計に役立てよう
CADオペレーターは環境こそ日々変化していますが、年齢を重ねても続けていくことができる職種です。かつては手描きで製図していた現場は、現在はCADソフトを用いて同じことをしているのです。60歳を過ぎてもなお、現場で活躍している方も少なくありません。
CADオペレーターの平均年収は決して高いものではありません。ですが、仕事を通じて経験を積み資格を取得したり、ソフトへの理解度を深めたりすることで、さらなるキャリアアップが可能となります。
将来を見据えて、CADを使って製図するように、自身の人生設計を改めて考えてみるのも良いでしょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
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