「入社してから半年しか経っていないが、今すぐにでも辞めたい」
「入社して半年で転職活動をしても、採用してもらえないのでは？」

入社してから半年もすると、会社の実体がある程度分かってくるため、このように思っている人は、会社を辞めるかどうか自問自答していることでしょう。

そこで本記事では、入社して半年で転職する際に考えられるリスクと、転職しようと思うきっかけとなる理由について紹介します。また、転職活動を行う際に気を付けておくポイントについても解説していきます。

本記事を読むことで、転職に踏み出すかどうかを考えるきっかけになるだけではなく、転職活動を長期化しないためのポイントも理解できるでしょう。

入社して半年で転職するかどうか迷っている人や転職活動のやり方を学びたい人は、ぜひチェックしてください。

半年で転職するとリスクはある？

半年で転職するリスクは、再び早期に退職すると懸念されるリスクと、アピールポイントが乏しいという2点があげられます。

企業は半年で転職した応募者を見て、再び早期に退職するのではないかという懸念を持っています。そのため、応募者は早期に退職しないということを企業にアピールする必要があるでしょう。

半年で転職する人は、基本的には中途採用に該当しますので実務経験をアピールする必要があります。半年で転職する人はアピールするものに乏しいため、転職活動が厳しくなることが予想されます。

実務経験だけでなく熱意なども積極的にアピールする必要があるでしょう。

半年で転職すると決める4つの主な理由

働く意欲を持って入社した会社を半年で転職することに至った理由は、どのようなことが考えられるでしょうか。

ここでは、半年で転職することを決断した理由について4つ紹介します。

1：提示された待遇と違う

労働基準法第15条により、企業に入社する前に労働条件を書面で明示する必要があります。しかし、企業に入社した際、実際には求人広告などで提示された待遇と違うことがあります。提示された待遇と違うと感じたときに転職したいと考えてしまうでしょう。

出典：労働条件の明示（第15条）｜厚生労働省栃木労働局」

2：社風に合わない

入社前は社風に合っていると思っていたのに、入社後に社風が合っていないと感じることがあります。このように社風が合わないことが理由で、半年で転職を決意することもあるでしょう。

合わない社風としてあげられる代表例は、上下関係が厳しい、昔ながらの慣習が残っている、経営者が絶対的であるなどです。

3：仕事内容が合わない

入社前と入社後で思い描いていた仕事内容が異なることがあります。理想とするやりたい仕事と現状の仕事との間のギャップに苦しむが故に、転職したいと思うことがあります。そうなると、転職したい気持ちばかりが先立ってしまうでしょう。

仕事が合わないという理由で転職活動する際は、まず、なぜ仕事が合わないのかを分析してみることをおすすめします。分析した結果、転職活動するのかどうかを冷静に判断しましょう。

4：キャリアプランが明確である

現在キャリアプランに沿って仕事ができていない場合は、そのまま会社に在籍した方が良いかどうか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

そのまま会社に在籍してもやりたいことができなくて、次のキャリアプランが明確にある場合に、転職を考えてしまうことがあります。

半年で転職をしようと考える際に押さえておきたい5つのこと

会社を半年で辞めて転職する場合は、転職活動で不利になる可能性が高くなることがあるため、転職活動で気を付けた方が良いポイントを理解する必要があります。

ここでは、半年で転職をしようと考える際に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

1：在職中に転職活動する

転職を決めた段階でまだ会社に在職している場合は、在職中に転職活動を行いましょう。在職中であれば給料が支払われるため、経済的なゆとりを持って会社選びが可能です。

一方で、退職してから転職活動をしてしまうと、長期化したときに生活費が底をついてしまい、思い切って辞めたにもかかわらず会社選びで妥協せざるを得なくなります。

ただし、通常業務に影響がでては元も子もありません。可能な場合に、在職中に転職活動しましょう。

2：会社にいる間は市場価値を高める意識を持っておく

転職すると決めた場合でも、今いる会社で市場価値を高める意識を持つことが大事です。そういう意識で仕事をすることで、自信が持てるようになるでしょう。

今いる会社で先輩たちの仕事から、スキルやノウハウを吸収する意識を持つようにします。また、市場価値を高める行動として、資格取得に励むのも良いでしょう。

3：次の転職で優先したい条件を整理する

半年で転職すると決めた場合は、次の会社を選ぶ際に優先したい条件をまとめるようにしましょう。

次の会社での短期離職を避けるためにも、何を優先して転職活動するのかを明確にします。優先したい条件の例として、社風や仕事内容、企業理念、人間関係、待遇、給料、勤務場所などがあります。

4：自己分析をしておく

転職を決断した場合は、次に短期間で離職しないためにも自己分析することが必要です。入社して半年で転職に至った理由と、どういうところで働きたいのかをあげていきます。

自己分析をすることで、短期間で離職した原因と転職活動の方向性をはっきりさせることができます。自己分析するときは、自分の考えをまとめるために、紙に書きだすことをおすすめします。

5：前向きな退職理由の伝え方を考えておく

採用面接の際に、企業から退職理由について尋ねられることがあります。そのときに、在籍していた企業の批判や悪口を言ってしまうと、面接を通過することが難しいでしょう。

転職活動を成功させるためにも、退職理由はしっかりと考える必要があります。具体的に退職原因と志望理由をセットで伝えることで、面接官に前向きさが伝わるでしょう。

半年で転職するためのコツ

特に新卒では会社に入社してから半年程度では、まだまだアピールできる点が少ないことがほとんどです。それでも転職に踏み切るのであれば、自分ができることを企業にアピールする必要があります。

ここでは、入社してから半年程度で転職活動を行うコツを、2つのポイントで紹介いたします。

• 半年間で得たビジネス経験をアピールする
• 学生時代で得た経験もアピールする

半年間で得たビジネス経験をアピールする

半年しかビジネス経験がないとはいえ、それでもアピールできる材料を見つけることは可能です。半年間でどのような姿勢で仕事をやってきたのか、どのようなことを学んだのかを整理します。その中に、学生の頃に比べてどのような点で成長できたのかを加えると良いでしょう。

学生時代で得た経験もアピールする

半年で転職する人は、ビジネス経験よりも学生時代の経験の方がアピールできることが多いケースもあるでしょう。学生時代で得た経験が転職先につながる場合は、ビジネス経験だけでなく学生時代のこともアピールするようにします。

例えば、学生時代で一番力を注いだアルバイトやゼミ、サークル、部活動、ボランティア活動などの経験をアピールすると良いでしょう。

半年で転職する際のポイントを押さえよう

入社から半年で転職する場合は、転職活動が長期化する傾向にあるため、転職活動のやり方を工夫する必要があります。

半年で辞めたことを企業の採用担当者に納得してもらうためにも、転職理由や志望理由をしっかりと考えるようにしてください。そうすることにより、半年で転職に至った場合でも、転職活動を成功へと導けるのではないでしょうか。