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総務事務が行う仕事内容とは?業務のやりがいや必要とされる能力なども解説

総務事務が行う仕事内容とは?業務のやりがいや必要とされる能力なども解説

「総務事務はどんな役割を担っているの?」
「総務事務の仕事内容とは?」
「総務事務として活躍していくためには、どんな能力が必要なの?」
このように、総務事務への転職を考えている方にはさまざまな疑問や不安があるのではないでしょうか。

本記事では、総務事務に関する基本的な情報や役割、仕事内容などについて紹介しています。

この記事を読むことで、総務事務の基礎的な知識や具体的な仕事内容、1日の仕事の流れについて把握できます。また、総務事務として働く魅力や必要なスキルについても紹介しているため、総務事務として働くことを既に決めた方にとっても参考になるでしょう。

転職を考えている方や総務事務に興味をお持ちの方は、本記事を参考にしてみてください。

総務事務の役割

総務事務の役割

求人情報サイトや冊子などを確認していると、「総務事務」という職種をよく見かけるのではないでしょうか。

企業は業務を効率化するため、仕事の専門性に応じて部署や部門を分けています。商品やサービスの企画を担当する企画部、決算の処理や経費精算に携わる経理部など、たくさんの部署がそれぞれの役割を果たすことで会社は成り立っているのです。

しかし、仕事の性質上「経営には欠かせないものの、専門分野を作れない仕事」が出てきてしまいます。そのような仕事を一手に担当しているのが総務部です。

総務事務は、実に幅広い業務を担っていると言えるでしょう。

総務事務の平均年収

総務事務の平均年収

幅広い仕事をこなしている総務事務ですが、平均年収はどれほどなのでしょうか。

令和3年賃金構造基本統計調査によると、総務事務の平均年収は464.6万円という結果でした。しかし、この平均年収は都道府県によって差が大きく、東京都では545万円、鳥取県では345万円です。

都道府県だけではなく、労働時間や年齢によっても多少の差は生まれてくるでしょう。

出典:総務事務|職業情報提供サイト(日本版O-NET)

総務事務が行う仕事内容

総務事務が行う仕事内容

総務事務とは、総務部に所属して働く事務職のことを指します。

総務部の仕事内容そのものが会社の体制や規模によって差があるため、総務事務の仕事内容を明確に定義付けるのは難しいでしょう。

ここでは、一般的に総務事務が行う仕事内容について詳しく紹介していきます。

オフィス・建物環境の管理

会社に所属する社員全員が気持ちよく、安全に仕事ができるように環境を整えるのも、総務事務の仕事の1つです。

代表的な例として、清掃業者の依頼や管理、空調設備・照明設備の管理などです。オフィスの設備に何らかのトラブルや故障が発生した際には、業者に修理の依頼を行うこともあるでしょう。

また、オフィスが共用のビルなどに入っている場合には、オフィスビル全体の防災活動・メンテナンスなどにも協力します。さらに、それらが社員の仕事に影響すると判断すれば、事前に社員に告知するのも総務事務の仕事です。

会社で使用する物品管理

会社で使用する事務用品や備品などの管理は、総務事務の代表的な仕事の1つです。

ボールペンやクリップ、コピー用紙などの事務用品の管理・発注から、机や椅子、プリンターなどの管理も行います。事務用品は仕事をする上で欠かせないため、事前に他部署から在庫の報告を受け、なくなる前に発注する必要があるでしょう。

書類の作成・ファイリング

事務用品などの消耗品や備品の購入の際に必要となる稟議書・書類、社内報、社内でのイベントのお知らせなど、さまざまな書類の作成を担当します。

また、作成した書類を各部署に回した後、種類や日付ごとにまとめてファイリングを行うのも総務事務の仕事です。紙ベースの書類はバインダーやファイルにまとめ、データ状のものはパソコンで分類・管理します。

社内イベントの企画や運営

企業によって内容や規模はさまざまですが、1年を通して多くのイベントが企画されることが多いのではないでしょうか。

例えば、新入社員の入社式、納会、忘年会など、会社全体がまとまって動くイベントが多く開催されます。それぞれ目的は異なりますが、これらのイベントを企画し、運営するのも総務事務の仕事の1つです。

一口に企画と言っても、スケジュールの設定から会場の予約、社員への告知、当日の司会担当など、多くの工程があります。

株主総会の企画・運営補助

総務部にとって大きな仕事の1つが、株主総会の企画・補助です。

総務事務という立場で議案や議事に関わる機会は多くないのですが、準備の段階で多くの仕事が発生します。

株主への招集通知の作成や発送、会場の予約、当日使う資料の作成、議事録の作成など、時間と手間のかかる仕事が多いでしょう。株主から問い合わせがあった場合には、電話やメールの対応も行うため、株主総会当日まで忙しい日々が続きます。

郵便物の発送及び仕分け

企業から、取引先や顧客に対して郵便物を発送することもあるでしょう。

そのような郵便物の発送や、届いた郵便物を担当者・部署ごとに仕分け、それぞれの担当者や部署に届けるのも総務事務の仕事です。

夏の挨拶状や年賀状なども作成し、まとめて発送します。

来客への応対

企業に来客があった際、最初に応対することが多いのが総務事務です。

具体的には、応接室や会議スペースなどにお客様を案内したり、お茶出しを行ったりします。また、事前に来客の予定が分かっている場合には、会議室の準備や掃除をすることもあるでしょう。

電話やメールの応対

ホームページなどに記載される企業の代表番号や問い合わせのメール窓口が、総務部に直結している企業は多いでしょう。

取引先や顧客からの電話・メールを最初に受ける立場であるため、その用件はさまざまです。用件を正確に把握し、担当の部署に引き継ぐ必要があります。

人事・労務業務の代替

企業の規模によっては、人事部や労務部といった部署が存在しないこともあります。

人事部や労務部が存在しない企業の場合には、総務事務がこれらの業務を代わりに担当することもあるでしょう。

その場合は、社会保険に関する手続きだけでなく、勤怠の管理や従業員の給与の計算などにも関わります。

法務業務の代替

また、法務部という部署が存在しない企業も少なくないでしょう。

法務部が存在しない企業では、総務事務が法務の業務を行うこともあります。具体的には、契約書などの作成や社員から法律に関する質問があった際の対応、知的財産権などの管理があります。

広報業務の代替

さらに、規模の大きくない企業の場合には広報部が存在しないこともあります。

広報部が存在しない企業では、総務事務が報道機関やメディアからの問い合わせに対応したり、プレスリリースの作成を行ったりします。

総務に関する知識だけでなく、さまざまな業務に関する知識が必要だと言えるでしょう。

総務事務の1日の業務フロー

総務事務の1日の業務フロー

ここでは、総務事務の1日の流れについて一例を紹介していきます。

まず、朝は他の社員が出勤する前に会社に到着します。新聞を配ったり事務用品の補充をしたりして過ごします。

始業後、備品の発注やメールの確認などをしつつ、電話やメール、来客の対応も行うのが一般的です。

午後は、書類を作成したり部署内で打ち合わせを行ったりします。打ち合わせ後には議事録を作成し、メンバーに配ります。

就業時間30分前くらいには、当日中に終わらせなければならない業務を全て完了させ、翌日のタスクや予定を確認すると良いでしょう。特に急ぎの仕事がなければ、退社時間に退社します。

総務事務で働く魅力

総務事務で働く魅力

あまり大きな規模ではない企業の場合、他の部署の仕事も担当することが多いほど総務事務の業務内容は多岐に渡ります。

決して暇な時間が多い仕事ではないため、楽な仕事と言うことはできません。

では、総務事務にはどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、総務事務で働く魅力について紹介していきます。

ビジネススキルが身に付く

総務事務の仕事に携わると、日々社内外問わず多くの社員と接することになります。

社内では若手の社員から役員クラスの方まで多くの社員のパイプ役を務め、社外では会社の顔・窓口となるでしょう。

業務を通して、相手の立場や状況に応じた対応をする力が身につく他、コミュニケーションを取る機会も多く、基本的なビジネススキルを身に付けられます。

オフィスワークの経験がない方にとっては、パソコンスキルを習得できるのも魅力の1つです。ExcelやPowerPointに触れる機会が多く、自然とスキルが身に付くでしょう。

総務の他に幅広い領域の事務を担うこともできる

総務事務を務めるにあたって、必須の資格やスキルは特にありません。

その一方で、総務部に所属しながら人事や経理、法務・広報など、幅広い領域の仕事を担当することもできます。さまざまな部署の仕事を1度の就職で経験できることも多く、他の事務職へのキャリアパスも描けるでしょう。

残業が少ない

他の職種と比べて残業が少なく、プライベートの時間を確保しやすいというのも魅力の1つでしょう。

他の部署では社員はもちろん、アルバイト・パートも残業を強いられるケースは少なくありません。家族や友人との時間を十分に確保したい方や、趣味に費やす時間を大切にしたい方、ワークライフバランスを重要視する方などには、おすすめの仕事の1つです。

未経験から始められる

先述したように、総務事務になるために必須のスキルや資格は特にありません。特別な資格を持っていなくても、務めることができるでしょう。

特に、雇用形態がアルバイト・パート、契約社員の場合には、「未経験歓迎」「未経験可」とされている募集が多いです。

人をサポートすることの喜びがある

総務事務の仕事を一言で表すならば、「全社員のサポート」と言えます。

社内で働く社員1人ひとりが、より快適に仕事に取り組めるようサポートするのが主な仕事です。備品の発注・管理、書類の作成など、一見すると地味な仕事ばかりと思う方も多いでしょう。

しかし、全社員が良い環境で仕事ができるのは、総務事務がいて陰で社員を支えているからです。そのため、人をサポートしているという喜びややりがいを感じられる仕事だと言えます。

また、社内イベントの企画から運営までは大変な労力を必要としますが、大盛況に終わった時にはこの上ない達成感を感じられるでしょう。

マネジメント職へキャリアアップできる

総務の仕事に携わっていると、情報を処理する能力や交渉力をはじめとしたさまざまなスキルが身に付きます。それには、企業や組織を運営する上でとても重要なスキルも含まれているでしょう。

これらの知識やスキル、経験を活かして、将来的にマネジメント職にキャリアアップすることも可能です。

会社全体の変革を担える

社内のそれぞれの部署と関わりや繋がりのある総務部は、自身のやる気・気持ち次第で会社全体を改革することもできるでしょう。

他部署の社員と関わる中で、社内のルールや企業の体系に対して不満の声を聞くこともあります。そのような社員からの不満を放置するのではなく、改善策を考え、上層部に提案すると良いでしょう。

その解決策や主張が理にかなっていれば、会社全体を巻き込むプロジェクトに発展することもあります。

総務事務に必要とされる能力

総務事務に必要とされる能力

総務に必須のスキルや能力は特にないと先述しましたが、持っていると良い能力というものは存在します。

ここでは、総務事務に必要とされる能力について紹介していきます。是非参考にして、これらの能力を身に付けておくと良いでしょう。

WordやExcelの能力

総務事務は株主総会の資料作成、備品の発注や管理にあたって、さまざまな文書を取り扱っています。これらの資料は一般的に、WordやExcelを使って作成することが多いため、基本的なパソコン能力は必要になるでしょう。

また、場合によっては他部署で作成された書類を管理することもあります。関数やマクロを使った資料に触れる機会もあるため、自主的にスキルアップのために努力することも重要です。

コミュニケーション能力

総務事務は役員レベルの方から現場の社員まで、さまざまな立場の方々と関わることになります。そのため、それぞれの立場に合ったコミュニケーション能力も必要です。

また、地域の担当者や官公庁の方々と連携して仕事をすることもあるでしょう。相手の求めていることを正確に素早く察知し、分かりやすく伝える能力も重要です。

情報収集する能力

情報収集スキルと聞くと、営業部に必要なスキルではないかと感じる方も多いのではないでしょうか。もちろん、営業部に情報収集スキルは欠かせないものです。

しかし、幅広い分野の仕事をこなし臨機応変な対応が必要な総務事務にとっても、情報収集スキルは必要だと言えるでしょう。

マルチタスク能力

規模の大きな企業であればそれぞれの部署が細分化されており、その部署に特化した仕事のみに携わることもあるでしょう。

しかし、そうではない企業では、総務の仕事は非常に幅広いのが特徴です。

そのため、特定のスキルに特化しているよりも、マルチタスクをこなせる方の方が活躍できる傾向にあります。

自主性や行動力

企業にとって重要な資料を作成・管理することの多い総務事務には、危機管理能力も必要でしょう。

社員の個人情報を管理することも多く、情報漏洩や問題の発生は未然に防がなければなりません。常に主体性を持った危機管理ができる方や行動力がある方は、総務事務としての適性があると言えるでしょう。

総務事務の仕事内容を把握しておこう

総務事務の仕事内容を把握しておこう

本記事では、総務事務の具体的な仕事内容や、やりがい・魅力について紹介してきました。

総務事務の仕事内容は多岐に渡り、さまざまなスキルや能力が必要であるため、決して楽な仕事や暇な仕事ではありません。

しかし、社員のサポート役に回り影で社員を支える存在として、企業にとっては欠かせない仕事であることは確かでしょう。

総務事務への転職を成功させるためには、仕事内容を正確に把握しておくことが重要です。是非、本記事を参考にして仕事内容を理解し、転職を成功させてください。

監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

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