転職の筆記試験に落ちることがある!対策方法やできなかった場合挽回できるか解説
転職活動を行う際に筆記試験に対してどのように対策するか迷っていませんか。転職活動を行う人の多くは「学校」を卒業して数年が経過しており「落ちるのではないか」と不安に感じている人も少なくありません。
この記事では転職活動における筆記試験対策や、うまく結果がでなかった場合の対処法などを紹介しています。
記事を読み、転職の筆記試験について事前に対策を行っておけば、落ちる確率をゼロに近づけること可能でしょう。大切なのは筆記試験が行われる理由・落ちる原因を理解して、適切な対応を怠らないことだといえます。
転職の筆記試験をクリアするためにも、しっかりと対処法を理解して実践しましょう。
目次
多くの企業で実施されている転職の筆記試験
中途採用時における筆記試験は多くの企業で実施されています。また、年齢などに関係なく応募者の全てに課せられるのが特徴です。
職種としては「技術系」「事務職」で多く実施されています。ただし、全ての企業で実施されているわけではなく、技術系・事務職以外の職種でも多く実施されているのが実態です。
一般的に中途採用は面接重視の傾向にあり、筆記試験の重要度は低いとされていますが、企業によっては筆記試験の結果によって落ちる場合もありますので注意が必要でしょう。
転職の筆記試験で落ちることがある理由
転職の採用試験は面接が重要視される傾向が強く、筆記試験は「建前」で行われることも少なくありません。しかし、一般的に得点率が6割以下だと、筆記試験で落ちる可能性が高いとされています。
転職で筆記試験を行う理由は次のとおりです。
・面接試験に向けて応募者を絞り込むため
・応募者が自社の求める適性をクリアしているか見極めるため
・採用と不採用の判断材料とするため
筆記試験は新卒よりも重要度がやや低くなるものの、企業にとって優秀な人材を確保するためには不可欠です。したがって、転職の筆記試験では落ちる可能性があることを心得ておきましょう。
筆記試験の実施パターン
筆記試験の実施パターンは一律ではありません。企業の思惑や採用事情によってタイミングなど様々な実施パターンで行われているのが実態です。
ここでは、筆記試験の実施パターンについて紹介します。まずは志望企業がどういった実施パターンを導入しているのかを把握して対策にあたりましょう。
一次試験で行われるパターン
比較的多くの企業で取り入れられているのが、一次試験で行われるパターンです。採用予定数に対して応募者が多い場合、絞り込みを行うのが目的だとされています。
一次試験を突破しないと面接選考の受験資格を与えられないため、丁寧かつ効率的な対策が必要となります。なお、筆記試験の問題や傾向は企業によって異なることから、事前の情報収集も大切だといえるでしょう。
最終選考で行われるパターン
応募者の性格面の適性や行動の傾向を把握することを目的とするのが、最終選考で行われるパターンです。そのため、最終選考で行われる筆記試験では「学科」ではなく「適性検査」が行われることが多い傾向にあります。
とりわけ、職場環境や仕事内容の特性から、求職者の適性を重視する企業では筆記試験の結果が合否に大きく影響することは心得ておきましょう。
面接と一緒に行われるパターン
総合的・相対的な判断を目的に行われるのが、面接と一緒に行われるパターンとなります。この場合、基本的には面接選考の結果が重要視されがちです。
ただし、面接選考結果では甲乙つけ難いなど、総合的・相対的な判断が必要な場合に筆記試験の結果が効いてくる場合もあるでしょう。面接選考の対策だけ行い、筆記試験対策を蔑ろにしないように注意しましょう。
転職の筆記試験の内容と問題例
転職の筆記試験を成功させるには、内容と問題例を把握しておくことが不可欠だといえます。筆記試験の内容は企業によって異なりますが、その種類は「適性検査」「一般常識」「小論文」「専門知識」の4つです。
ここでは、それぞれの内容や問題例を紹介します。志望企業が取り入れている筆記試験の種類を把握して、適切な対策を実践しましょう。
企業とのマッチ率を判断される「適性検査」
企業の求める人材とのマッチ率を判断する目的で行われるのが「適性検査」です。適性検査には「性格検査」と「能力検査」、さらにその両方を併せ持つ「総合検査(SPI・玉手箱)」の3種類があり、企業によって必要なものが実施されます。
性格や行動パターンを把握する「性格検査」
性格や行動パターンを把握する目的で行われるのが「性格検査」です。試験時間は概ね30~40分で「はい・いいえ」もしくは「あてはまる・あてはまらない・どちらとも言えない」で答える形式で出題されます。
出題例は次のとおりです。
・新しいものは何でも試してみたい
・これまで一度も嘘をついたことがない
・気になったことは言わないと気が済まない
・与えられた仕事は完璧にこなさないと気が済まない
性格検査は「クレペリン」「Y-G性格検査」が主流であり、そのほかに「数研式M-G性格検査」「CPI」があります。
また、性格検査に明確な「正解」はなく、自分にあてはまるものを正直に答えるのがコツだといえるでしょう。
思考力や学力を問う「能力検査」
思考力や学力を問う目的で行われるのが「能力検査」です。試験時間は概ね70~100分で計算問題や語彙力を試される問題が出題されます。
出題例は次のとおりです。
問題:次の漢字の読みを( )内に書きなさい。
A: 汚染( ) B:更迭( ) C:建立( )
問題:左側の式と計算結果が同じになるものを解答群から選択しなさい。
8-15÷3 A:6÷2 B:4×2 C:25÷5 D:9-4
能力検査は一つひとつの問題はさほど難しくありませんが、出題数が多いため短時間で回答することがポイントだといえるでしょう。
性格検査と能力検査を同時に行う「総合検査(SPI・玉手箱)」
性格検査と能力検査を同時に行うのが「総合検査」であり、SPIと玉手箱の2種類があります。それぞれ出題傾向が異なるため、志望企業がどちらを採用しているのか、事前に確認しておくことが大切です。
リクルートキャリア社のSPIは数学・理科・国語の分野から出題されます。試験時間は企業などで受験するペーパーテストで約110分、テストセンターで受験するweb形式が約65分です。
出題例は次のとおりです。
問題:次に示された言葉の意味と合致するものを選択肢から選びなさい。
とりつくろって立派に見せること
A:粉飾 B:捏造 C:校閲 D:虚飾 E:偽作
日本SHL社の玉手箱は言語・計数・英語の分野から出題されます。試験時間は問題の組み合わせによって30~70分とバラつきがあるのが特徴です。
出題例は次のとおりです。
問題:50×25÷◎=25 ◎に入る数値を答えなさい。
SPI・玉手箱ともに非常にポピュラーな総合検査であり、様々な問題集や対策本が出版されています。志望企業が採用している種類がわかったら、該当する問題集などで学習すると良いでしょう。
5科目や文化・時事問題が出題される「一般常識」
5科目や文化・時事問題が出題される「一般常識」は幅広い知識・見識が求められる筆記試験です。一般的には高校1年生レベルの問題が出題されますが、出題数や試験時間を含め企業によってレベルは異なります。
出題例は次のとおりです。
・フランスの首都を答えなさい
・「鰯」の読み方を答えなさい
過去問題から出題傾向を分析し、中学校~高校で習った学科の基本的な問題を復習しておくことが大切です。また、日頃から時事問題には注目しておくことを心がけておきましょう。
企業によって様々なテーマが課される「小論文」
企業によって様々なテーマが課される「小論文」は、自分の考えを理論的に伝える文章力が求められます。また、漢字や語彙力なども試されることから、日頃から文章に慣れ親しんでおくことが大切です。
出題例は次のとおりです。
問題:人生で一番感動したことについて、1000文字以内で記述せよ
小論文では過去に出題されたテーマを情報収集するとともに、実際に数多くの論文を決められた文字数で書き上げる練習を行っておきましょう。
専門知識が必要な職種の場合に行われる「専門知識」
専門知識が必要な職種で行われるのが「専門知識」です。業務上必要なスキル・知識を有しているかを見極めるための筆記試験であることから、丁寧な対策が必要になります。
出題例は次のとおりです。
問題:次の言葉の読み方・意味を答えなさい
A:nginx B:Perl
専門知識は職種や企業によって難易度は大きく異なります。過去問題を参考にしっかりと準備することを心がけましょう。
転職の筆記試験に落ちないための対策方法
転職の筆記試験に落ちないためには、事前の対策が大切です。事前の対策を怠らなければ、大きく失敗することはないでしょう。
しかし、どういった対策を行えば良いのか迷っている、もしくは間違った対策を行っている人が多いのも事実です。ここでは、効率的な対策方法を紹介します。しっかりと理解して筆記試験対策を実践しましょう。
新聞やテレビで時事ネタをチェックする
転職の筆記試験ではしばしば時事問題が取り上げられます。 時事問題に対応するには、日頃から新聞やテレビで時事ネタをチェックしておくことが大切です。
ただし、単に記事を読むだけでは十分だとは言えないでしょう。特に小論文を筆記試験に採用している企業では時事ネタに対する意見・考え方を求められることもあります。
また、時事ネタに関心があるかだけを見極めたい企業ばかりではありません。物事に対して自分の考え方を持っているのかを見極めたいと考えている企業も多くあります。
物事を考え自分の意見を伝える力を養うためにも、時事ネタに対する自分の意見をまとめる練習をしておくと良いでしょう。
適性検査は面接と同義と捉える
適性検査は求職者の「人となり」を見極めるために実施されるものです。 つまり、学科試験のように明確に回答を導き出すものではありません。
無理に正解を導き出そうとするのはナンセンスです。「ありのままの自分を伝える」ことを意識して回答することが得策だといえます。
したがって、万が一適性検査で結果が出なかったとしても「自分には合わない会社だったんだ」と割り切るくらいの気持ちが大切だといえるでしょう。
性格検査には正直に答える
性格検査には明確な正解はありません。 そもそも正解を求める性質の試験ではなく、自社への適性を見極めるものです。
したがって、性格検査は正直に回答することが鉄則だといえます。採用になりそうな回答ばかりを選択して「採用」を勝ち取ったとしても、入社後に「自分には合わない」と後悔してしまう可能性もあることを心得ておきましょう。
筆記試験の案内メールにも返信する
筆記試験の案内メールには、特段の定めがない限り返信することを心がけましょう。 採用担当者は意外に返信メールを覚えているものです。
内容はメールを受け取ったことなど、あいさつ程度で構いません。ちょっとした気配りを見せるだけで「ビジネスマナーを身につけている」などの高評価を得ることもあるでしょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントは「転職のプロ」であり筆記試験の対策にも精通しています。 また、ほとんどの転職エージェントは無料で利用することが可能です。
また、面接対策など転職に関するあらゆる相談に乗ってもらうこともできます。「筆記試験の過去問題が入手できない」「どういった準備をすればいいかわからない」など、対策に行き詰まった際は、1人で抱え込まず転職エージェントに相談してみましょう。
問題集で勉強をする
一般常識やSPI試験については、多くの対策本や問題集が出版されています。 実際に採用試験で出題された問題も数多く掲載されているのが特徴です。
一般常識やSPI試験では、過去に出題された問題に類似したものが多く出題される傾向にあります。したがって、問題集で勉強するのも良い方法です。ただし、問題集で勉強する際にはあれこれと手を出すのではなく、1冊に絞り込む方が得策だといえるでしょう。
転職の筆記試験に挑むときの服装
転職の筆記試験に挑むときの服装はスーツが基本です。もちろん、服装が筆記試験の点数に直接影響するわけではありません。
しかし、試験当日は採用担当者が試験会場に来場していることが多く、カジュアルな服装は悪い意味で目立ってしまいます。大切な転職の筆記試験にカジュアルな服装で挑むようだと社会人としての資質を疑われかねないでしょう。
転職の筆記試験勉強におすすめの問題集
転職の筆記試験については、様々な問題集が出版されています。志望企業が取り入れている筆記試験の種類がわかったら、対応する問題集で勉強するのも良い方法です。
ここでは、転職の筆記試験勉強におすすめの問題集を紹介します。自分に合ったものを選んでしっかりと対策しましょう。
カンタン総まとめ 就活の一般常識&時事 2021年度
幅広い学科、トレンドな時事問題をカバーしているのが「カンタン総まとめ 就活の一般常識&時事 2021年度」です。
「思い出そうとしても思い出せない年号」「読めそうで読めない漢字」を網羅しており、痒いところに手が届く問題集だといえます。購入の際には年度を確認し、最新のものを購入しましょう。
これが本当のSPI3だ! 2022年度版
SPI対策本として常に高い評価を得ているのが「これが本当のSPI3だ! 2022年度版」です。多くの大型書店でも取り扱われていることから、人気の高さがうかがえます。
その秘密は「わかりやすさ」にこだわった紙面構成にも表れているといえるでしょう。SPIを受験するなら、基本の1冊として持っておきたい問題集です。
全試験対応! 直前でも一発合格! 落とされない小論文
小論文対策に定評があるのが「全試験対応! 直前でも一発合格! 落とされない小論文」です。小論文は対策が立てにくく苦労する人も少なくありません。
そんな中で「即効性がある」問題集として、多くの人々から支持されています。効率的・効果的な小論文対策を行いたいなら本書がおすすめです。
転職の筆記試験がうまくできなかった場合
転職の筆記試験がうまくできなくとも悲観する必要はありません。特に面接選考まで進めた場合は、十分に挽回できる可能性もあります。落ちることばかり考えず、面接対策をしっかりと行いましょう。
適性検査や性格検査でうまくできなかった場合は、そもそも志望企業の求める人材と自身の資質にギャップがあったと考えるようにします。その上で、再度志望企業を見直すことが大切です。
いずれにしても、転職の筆記試験がうまくいかなかったからといって転職できないわけではありません。うまくいかなかった原因を分析し、あらためて筆記試験対策を行いましょう。
転職の筆記試験に落ちることがないようにしっかり対策しておこう
転職の筆記試験は、落ちることがないよう事前にしっかりと対策をしておくことが不可欠です。
一般的に転職の採用試験では、面接選考が重要視される傾向が強いとされています。しかし、筆記試験が行われるタイミング・結果によっては面接選考が受験できない場合もあるので注意が必要です。しっかりと筆記試験でも結果を残しておかないと落ちることも少なくありません。
効果的な筆記試験対策を行うには、志望企業において導入されている筆記試験の種類・出題傾向を把握しておくことが大切です。その上で、効率的かつ効果的な対策を行いましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
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